点検ピークで489橋 29年度8割着手へ 業務規模2~3億円(県土木部)
[2017/7/13 宮城版]
県の橋りょう点検は29年度、ピークを迎える。点検対象の全1756橋のうち489橋で業務に着手し、30年3月末までに約8割の完了を目指す。12日までに7ブロック計312橋の委託先に7社を決定し、残り116橋は8~9月を目安に4件の業務を発注する。
7ブロックの契約先は別表のとおり。業務規模は2~3億円を見込んでいる。県は、定期点検の義務化に伴い、26~30年度の5カ年で橋長2m以上の橋梁を点検する。29年度で業務の着手率約8割を目指す。30年度は約330橋を予定し、国に約2~3億円で予算要求している。
29年度委託は、ブロック別に全11件を発注。点検のピークに伴い28年度の7件415橋を上回る。残りは大河原その2と仙台ブロックの3件。橋梁数を調整し委託する。橋長が一番長い角田市の東根橋(573m)は、大河原ブロックその1で委託する。
このほか、28年度補正予算分で30橋を点検に着手しており、大日本コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)が大河原、北部、登米エリアの対象橋梁で業務を進めている。
県土木部は、26年度~28年度で約1034橋を点検。点検結果は30~31年度策定の次期長寿命化計画に反映する。次期計画は、別途、策定業務委託し、改訂版として策定する方針。緊急性の高い橋梁は、計画策定を待たずに改修を行う。
市町村管理の橋りょうは、仙台市を除き県建設センターが各自治体と直接契約し、点検を実施している。
仙台市は250橋
仙台市は、250橋を点検する。月末に業務3件を委託し、1件あたりの業務量に80~90橋を実施する。28年度の150橋を上回り、本年度の委託規模は計約1億5000万円を見込んでいる。全843橋を順次点検し、30年度業務も同規模を実施する方針。
仙台市以外は、県建設センターが34市町村管理の橋梁を年間約2000橋点検している。点検結果は市町村に報告する。点検業務に加え、技術者不足や道路橋点検士がいない自治体では、長寿命化計画の策定業務も支援する。
■29年度橋梁点検7ブロック業務結果一覧
ブロックエリア | 橋梁数 | 委託先 |
---|---|---|
大河原ブロックその1(角田市、柴田郡、刈田郡) | 51 | 長大 |
北部ブロックその1(大崎市古川、鹿島台、三本木ほか) | 49 | 日本工営 |
北部ブロックその2(加美郡、遠田郡) | 46 | ダイワ技術サービス |
北部栗原グロック(大崎市鳴子温泉、岩出山、栗原市) | 40 | 三協技術 |
登米ブロック(登米市) | 45 | いであ |
東部ブロック(石巻市ほか) | 53 | 福山コンサルタント |
気仙沼ブロック(気仙沼市) | 28 | 東北構造社 |