水道部庁舎 設計プロポを公告 延べ4500平方mで建替へ(千葉県柏市)

[2017/7/1 千葉版]
 千葉県柏市水道部総務課は、同部庁舎の再整備基本設計及び実施設計業務について30日、公募型プロポーザル方式の実施要領などを公表した。延べ床面積約4500平方mを想定して建て替えを計画しているもので、建設費として約32億円を予定。参加意思表明書等の受付期限は18日午後5時で、プレゼンテーション・ヒアリングなど二次審査による選定結果を9月8日に発表・通知する予定だ。30年度までの2カ年で設計を完了させる。

 同業務の税込予定金額は1億6000万円。水道事業会計の29年度予算に、同額を総額とする継続費(年割額は29年度4500万円、30年度1億1500万円)が設定されている。履行期限は30年11月30日までの予定。

 建て替えを計画しているのは、千代田1-2-32の敷地面積(登記)4327平方m。用途地域は近隣商業地域で、建ぺい率80%、容積率200%。建物規模(延べ床面積)はおおむね4500平方mで、構造については同業務の中で決定する。予定建設費(税別)の内訳は、建築工事費が約19億円、既設撤去工事費が約5億円、水道施設整備費が約6億円、電気設備・場内整備費等が約2億円。

 主な参加要件をみると、市の競争入札参加資格者として登録され、区分「測量」のうち業種「建築一般」または「上水道及び工業用水道」に登録があることなど。

 19年4月1日以降に、延べ床面積2000平方m以上の▽国、地方公共団体または地方公営企業が設置する庁舎(事務室を主体とし窓口を備えたもの)▽国土交通省告示第15号別添二における建築物の類型四(業務施設、前記に該当するものを除く)に掲げる施設または類型七(教育施設)、八(専門的教育・研究施設)、十(医療施設)、十一(福祉・厚生施設)、十二(文化・交流・公益施設)に掲げる施設──について、新築に関する基本設計または実施設計業務を元請で受託し、完了した実績も求める。

 プロポーザルでは、一次審査(書類審査)で最大で5者程度について、技術提案書等の提出、プレゼンテーション及びヒアリング審査の対象者に選定。二次審査では、提案者から提出された技術提案資料についてプレゼンテーション・ヒアリングを実施し、技術提案の的確性、独創性、実現性等を各委員の「主観評価」により採点。委員の採点による評価点の合計に見積金額の評価点を加算した点数が多い順に、最優秀提案者1者、次点者1者を選定する。

 同部庁舎は昭和45年に竣工し、2度の増築を経た建築物。平成14年に実施した耐震診断によって目標値を満足しないと判定されたほか、老朽化の進行等に伴い抜本的な改善策が必要となっている。このため同部では、29年4月に同部庁舎再整備基本計画をまとめ、災害に強い水道事業運営拠点への再整備を図るための考え方を整理した。

 今回のプロポーザルにより委託契約しようとする業務は、老朽化した庁舎の建替えに伴う建築設計が主体となり、基本計画で示されている再整備事業の内容は[1]既存施設・設備の解体撤去[2]新庁舎の建設[3]既設井戸の改修(または掘替え)及び耐震性貯水槽設置を含めた応急給水機能の整備[4]既設井戸の常用水源としての再利用(第三水源地への導水)[5]水道事業の効果的な啓発機能や住宅地という立地を踏まえた周辺環境との調和、地域に開かれた施設機能の確保[6]外構等の整備──などとなっている。

 プロポーザルにあたっては、再整備事業の進め方(設計業務を含めた事業完了までの全体工程)について工程計画案を示すとともに、大まかな考え方についての提案を求めるほか、技術提案では水道部庁舎再整備基本計画を踏まえたうえで、次のサブテーマごとの提案をに行うこととしている。
▽水道災害対策拠点としての考え方(テーマ1)=[1]ライフライン事業者の事業拠点としての庁舎に関する考え方[2]応急給水所の効果的な設置・運用に関する考え方[3]既設井戸の活用に向けた考え方
▽環境負荷、ライフサイクルコストの低減に向けた考え方(テーマ2)=[1]CASBEE柏における高評価取得に向けた考え方[2]BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)における高評価取得に向けた考え方[3]前記[1]・[2]を踏まえたライフサイクルコスト低減の考え方
▽水道庁舎らしさなどに関する考え方(テーマ3)=[1]立地を踏まえた景観配慮の考え方[2]地域に開かれた公共施設としての考え方[3]その他、テーマ3についての自由提案

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