アイテックで基本計画 医療センター500床規模に建替へ(千葉県船橋市)
[2017/6/29 千葉版]
千葉県船橋市健康政策課は28日、市立医療センター建替基本計画策定支援等業務委託について手続きを進めてきた公募型プロポーザルで、受託候補者としてアイテック(東京都中央区)を特定したことを明らかにした。今後契約を締結し、31年3月31日までの2カ年で、500床規模での建て替えを想定している病院施設の概略を固める方針だ。
同センター建替の基本構想によると、建設候補地は、組合施行の土地区画整理事業が計画されている「海老川上流地区のまちづくり」予定地内。ここに面積4万平方m以内の敷地を確保して、移転する新病院を建設する。基本構想策定業務はアイテックが担当。
想定される施設は、病院施設が500床規模(想定)、駐車場施が900台程度(現在の1日平均入院患者数・外来患者数・職員数からの想定。現在の駐車場台数は仮設を含め700台)。これらのほか、ドクターカーの拠点となる救急ステーション、定員を70人と想定した院内保育所を整備する。
整備手法としては、設計・施工分離発注方式(従来方式)、デザインビルド(DB)方式、アーリー・コンストラクター・インボルブメント(ECI)方式、PFI方式についてメリット・デメリットが示されており、基本計画においてさらに検討を進める。
整備事業費については、新たに参考のため用地取得費として80億円(非課税)を加え、設計・工事監理料等10億7800万円、工事費(駐車場、保育所含む)257億2900万円、医療機器等整備費68億8600万、移転費用等1億1000万円と合わせて、既存病棟解体工事費を除く総額を約418億円としている(消費税率10%で試算)。
今回委託する業務では、市が策定する基本計画について、受注者の有する専門的な知識・豊富な経験などを十分に活用し、策定の支援をする。
基本計画については、主に[1]全体計画(新病院の役割、診療機能、診療科目、病床数など)[2]部門別計画(基本方針、業務概要、運用計画、諸室要件、人員配置計画など)[3]医療機器等整備計画(基本方針、主要機器の整理など)[4]医療情報システム・部門別システム・物品物流システム整備計画(基本方針、主要システムの整理、要求水準の整理、物流配置計画など)[5]業務委託計画(基本方針、対象業務の検討など)[6]施設整備計画(基本方針、敷地計画、建築計画、構造計画、設備計画、図面等の作成など)[7]事業収支計画(総事業費、収支計画、資金計画など)[8]29年度に整理した項目の精査・更新──ほかの項目を想定しているが、基本計画にふさわしい内容となるよう、受注者においても検討し、必要と思われる項目があれば、その都度、発注者に提案し追加することを求めている。