公設市場水産棟S造部を建替 延べ3500平方mで実施設計(千葉県柏市)

[2017/6/30 千葉版]
 千葉県柏市公設市場が計画している水産棟の耐震化は、現在、鉄骨造建て替え工事の実施設計が進んでいる。S造で延べ床面積約3500平方mを想定して検討を開始しており、30年1月31日までの工期で設計を完了させる予定だ。

 実施設計業務については6月8日付で、杉原設計事務所(東京都新宿区)と特命の随意契約を結んでいる(委託額3897万円)。29年度の公設市場事業特別会計予算には、水産棟整備の設計委託料として4000万円を計上。

 公設総合地方卸売市場(若柴69-1)の水産棟は、旧耐震基準により昭和46年10月に建設された。S・SRC造2階建てで、延床面積はS造部分が約4200平方m(Is値0.26)、SRC造部分が約4500平方m(同0.69)。このうちS造部分については、簡易診断の結果、耐震補強・改修よりもコスト面で、建て替えの方が費用対効果が大きいと判定されていた。

 このため、27年度には渡辺建設事務所(柏市)に耐震診断業務を委託して詳細診断を行い、建て替える場合の条件整理を行い、S造部分の耐震性能確保に向けた方向性を固める上での基礎資料を作成している。

 28年度は、公設市場水産仲卸棟建替え設計業務を28年12月22日に開札した制限付き一般競争入札(事後審査・ダイレクト型)で、杉原設計事務所に委託。既存水産棟のうちS造部分について、配置する機能や建て替え規模などから検討を進めてきた。

青果倉庫棟耐震設計へ

 公設市場ではこのほか、青果倉庫棟耐震工事実施設計業務について28日、制限付き一般競争入札(事後審査・ダイレクト型)の執行を公告している。入札書の送信期間は7月7日~12日午後3時で、同13日に開札して業務を委託する。11月30日までの工期で、耐震補強工事に伴う建築改修と設備改修の設計一式をまとめる予定。

 主な参加要件は、市の競争入札参加資格者として登録され、かつ、区分「測量・コンサルタント」のうち大分類「建築関係建設コンサルタント業務」の中分類「建築一般」または大分類「建築関係建設コンサルタント業務」の中分類「構造」に登録があり、本店が柏市内にあることなど。官公庁等が19度年以降に発注した100万円以上の耐震補強工事設計業務について、元請として履行完了した実績も求める。

 青果倉庫棟は、S造2階建て延べ594平方mの構造・規模。旧耐震基準で昭和50年11月に建築されている。27年度には古里設計一級建築士事務所(柏市)に、耐震診断業務を委託。診断結果をもとに場内事業者と、耐震性能確保に向けた方向性を協議してきた。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.