オフサイトセンター実施設計 盛総合設計と随契 RC3階3500平方mで再建(県土木部)
[2017/6/22 宮城版]
県土木部は女川オフサイトセンター(仮称)の再建に関し、実施設計業務を盛総合設計(仙台市青葉区)に委託することを決めた。基本設計業務を担当した同社と7月6日に見積もり合わせを行い、随意契約する。女川オフサイトセンターはRC造3階建て延べ3500平方mの規模で女川町浦宿浜に建設することとし、来年1月に新築工事の一般競争入札を公告する予定。県は31年度中の完成を見込んで事業を進める。
原発関連施設の女川オフサイトセンターは、万一、東北電力女川原発(女川町)で災害が発生した場合、国や関係自治体、電力会社の関係者らが参集して対応にあたる施設。東日本大震災までは女川原発の近くに設置されていたが、津波を受けて被災した。現在は旧消防学校(仙台市宮城野区)を改修し、暫定施設として運用している。
県は同センターを、旧女川高校第2グラウンドがあった女川町浦宿浜十二神60-3の県有地に再建することにした。当初はRC造2階建て延べ2800平方m程度の建物にする計画だったが、基本設計の段階で規模を拡大することにした。RC造3階建て延べ3500平方m程度で建設する。
建物は免震構造とし、放射線の影響を受けないように窓を遮閉したり、厚みのある壁にしてシェルター化を図る。被ばく線量を低減するため、室内の方が外部よりも気圧が高い陽圧化も図る。
特別な構造の建物を速やかに建設しなければならないことから、県は通常の入札方式で実施設計の委託者を選定せず、基本設計を手掛けた実績のある盛総合設計に随契発注することにした。履行期間は12月22日まで。
同センターの整備に関しては28年度に、復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)が「仮称・女川オフサイトセンター造成等事前調査業務委託」を受注した。敷地の測量や造成に関する調査設計をまとめている。県は29日に「仮称・女川オフサイトセンター新築地質調査業務委託」の指名競争入札を開札し、ボーリング調査などの委託者を選定する。
新築工事は今のところ、1月に入札公告する予定。土木部営繕課が公表している発注予定によると、工期は約19カ月、概算工事規模は15億~24億7000万円を試算している。