下水管路のストマネ計画策定へ(千葉県流山市)
[2017/6/20 千葉版]
千葉県流山市上下水道局は23日の指名競争入札で、下水道事業ストックマネジメント策定業務を委託する。対象区域面積としては汚水1766ha、雨水454haの管路が対象で、工期30年3月23日までの工期でストックマネジメント基本計画(管路施設)を策定する予定だ。
同市の管路延長は約500km弱あり、昭和50年代後半に市の下水道事業がスタートして順次、整備されてきた。ヒューム管、塩ビ管、陶管、一部には紙を芯材に用いアスファルトを浸み込ませたZ管など、さまざまな管が混在している。
このため同業務では、長期的視点で下水道施設全体の今後の老朽化の進捗状況を考慮し、リスク評価等による優先順位付けを行ったうえで、施設の点検・調査、修繕・改築を実施し、施設全体を対象とした施設管理を最適化することを目的として、ストックマネジメント基本計画(管路施設)を策定する。
具体的には、既存の施設情報収集で得られた情報に基づき、特に地域特性、土地利用等の現地の状況確認が必要な箇所を対象として現地踏査により確認。点検・調査及び修繕・改築の優先順位等を設定するため、リスクを特定し、施設の重要度に基づく被害規模(影響度)及び発生確率(不具合の起こりやすさ)を検討する。
管路施設の点検・調査及び修繕・改築に関する目標として、長期的な視点に立って目指すべき方向性及びその効果の目標値(アウトカム)とアウトカムを実現するための具体的な事業量の日標値(アウトプット)を設定。改築に関する複数のシナリオの中から費用、リスク、執行体制を総合的に勘案し、最適な改築シナリオを設定する。
このうち最適な改築シナリオの選定では、リスク評価、施設管理の目標設定を踏まえ、複数のシナリオを設定。費用、リスク、執行体制を総合的に勘案し、地方公共団体の実情に応じて事業費の平準化を考慮した最適な改築シナリオを選定する。
長期的な改築事業シナリオのとりまとめとしては、[1]管理方法の選定[2]改築条件の設定[3]最適な改築シナリオの選定──の検討結果を50~100年程度の長期的な改築事業シナリオとして、修繕・改築対策施設、実施時期及び概算費用を取りまとめる。
長期的な視点から点検・調査の頻度、優先順位、単位、項日について、一般環境下と腐食環境下に大別して検討。実施計画では、事業計画期間を勘案し、おおむね5~7年程度において、どの施設を、いつ、どのように、どの程度の費用をかけて、点検・調査を行うかを検討する。