大崎2カ所で農地整備 出来川左岸でも大区画化 30年度の事業化へ(県北部振興)
[2017/5/30 宮城版]
県北部地方振興事務所は、大崎市の船越地区と刎龍(はねりゅう)地区、涌谷町~美里町の出来川左岸上流地区で、それぞれ農地の区画整理を計画しており、30年度の事業化を目指している。3地区とも農業競争力強化整備事業を活用し、1区画あたりの農地面積を標準で1haに大区画化し、併せて農道や用・排水路、暗渠排水などを整備し直す。事業期間は大崎の2地区が35年度までの6年間、出来川左岸上流が37年度までの8年間を予定している。
区画整理の対象となる受益面積は、3地区合計で518ha。各地区とも農道は幅員5mに拡幅し、うち4mを砂利敷きとする。用水路はパイプライン、排水路は排水フリューム、暗渠排水はポリエチレン管で整備する。揚水機場も新設する。
船越地区は、受益面積が80ha。道路の整備延長が7km、用水路の整備延長が10km、排水路の整備延長が11km、暗渠排水の整備面積が80ha。揚水機場は2カ所に新設する。パイプラインの口径は150~400mmを想定している。
同市鹿島台木間塚の刎龍地区は、受益面積が74haで、道路が延長9km、用水路が延長9km、排水路が延長5km、暗渠排水が74ha、揚水機場が2カ所となる見通し。
出来川左岸上流地区は、受益面積が364haで、道路が延長40km、用水路が延長42km、排水路が延長38km、暗渠排水が364ha。揚水機場は9カ所に整備する。
各地区とも27~29年度で調査と基本計画の作成を進める。今夏に国のヒアリングを受けた後、土地改良法の手続きを進め、来年度に事業認可を取得する。27・28年度の基本計画作成業務は、船越を加美測量設計事務所(加美町)、刎龍を古川測量設計事務所(大崎市)、出来川左岸上流を栄和技術コンサルタント(同)に委託した。