発電所と物流3社を選定 蒲生北部の立地企業 30年10月引き渡し(仙台市)
[2017/5/20 宮城版]
仙台市は、宮城野区蒲生北部地区の市有地売却先として、再生可能エネルギー開発のレノバグループと物流企業3社を第1候補者に選定した。今後、早期に立地協定を締結し契約を結ぶ。レノバグループは最大区画9.6haのうち5haを取得し、木質バイオマス発電所を建設する。年間約6000tの焼却灰は、舗装の路盤材などに再利用する内容で協議を進めていく。
市は19日、市有地5区画19haの募集結果を公表した。応募は物流7社、自動車関連2社、発電事業1社の全10グループが事業計画を提出。市は4区画の第1事業候補者と次点以降4社の計8社を選定。レノバグループの区画で残る4.6haは、次点以降の4社と順次協定を締結する。1区画は応募が無かった。
レノバグループは、代表企業のレノバ(東京都)と住友林業(同)、産業廃棄物処理のユナイテッド計画(秋田県潟上市)の3社で構成する。事業計画では、木質ペレットとパームやし殻を燃料にした発電所を建設する。出力は約7万5000KW、投資額は約225億円を見込む。
立地協定では、相互協力や事業提案の実現、区画の位置や面積、金額などを盛り込む。市は今後、事業者と協定項目について協議を進め、土地鑑定後に本契約を締結する。レノバとの協議では、焼却灰をセメントや舗装の路盤材など再利用を基本に協議を進める方針。
同グループのほかは、富田運輸(大和町)1.1ha、二葉運送(岩手県矢幅町)1.6ha、丸山運送(仙台市)4haを選定。3社は区画を一括で取得する見通し。応募の無かった区画2.7haは、ほかの区画で2位以下となった事業者で取得を検討している企業と協議を進める見通し。
5区画の土地の引き渡しは、30年10月から32年1月を見込んでいる。同地区は、防災集団移跡地の市有地34ha、約30区画。今回公募は5区画で事業候補者が決定する予定で残る約25区画は、造成工事の進捗に合わせ、順次公募する方針。