市川~鎌ケ谷間9km 専用、一般部の併設を(北千葉道路建設促進期成同盟)
[2017/5/17 千葉版]
北千葉道路建設促進期成同盟(会長・清水聖士鎌ケ谷市長)は16日に県庁を訪問し、森田健作知事への要望活動を行った。清水会長から森田知事に手渡された要望書には、北千葉道路の西側区間(小室IC以西)の市川市~鎌ケ谷市間の約9kmについて、有料道路事業制度を活用し専用部と一般部を併設した規格の高い道路を早期に整備することなどが盛り込まれている。
北千葉道路の西側区間である市川市~鎌ケ谷市の約9kmの区間は事業化していないが、要望を受けた石井啓一国土交通大臣が「関係者との協議の場を設け、有料道路事業を活用した整備案をまとめたい」と発言。29年度に国を含めた千葉県道路協議会により、有料道路制度を活用した整備方針が示されている。
同期成同盟は、首都圏北部と成田空港間のアクセスが大幅に向上する新たなルート「北千葉道路」の整備促進を図ることを目的に設立され、市川、松戸、白井、船橋、印西、成田、鎌ケ谷の沿線7市の首長及び議会議長で構成。地元選出の国会議員をはじめ、国土交通省や財務省、県に対して要望活動を行っている。
要望活動は知事室で、沿線7市の首長、議会議長らが行った。はじめに清水会長は、知事に対する要望というよりも、県とともに沿線市で国に働きかけていきたいと主旨を説明。来年2月頃に開通の予定されている外環道の北千葉ジャンクションと成田空港を結び、期成同盟の7市、国にとっても重要な道路と北千葉道路の意義を説いた。
知事に対して「自ら国土交通大臣、官房長官などに働きかけをしていただいた。特に29年11月には期成同盟とともにスクラムを組んで、国土交通大臣への要望活動をしていただいた結果、大臣から有料道路事業の活用という方針が示され、大変に大きな進ちょくが図られた」と感謝。
今後について「市川市~鎌ケ谷市の道路構造など地元市の要望を尊重するほか、都市計画決定の変更、環境アセスメントなども早期に進むように力添えをお願いする。首都圏と成田空港がつながることにより、はじめて効果が発揮される北千葉道路について、現在事業中の東側区間も早期に開通するよう尽力をお願いする」と求めた。
これを受け森田知事は、国土交通大臣から良い結果が得られたことについて「皆様と一緒にチームちばとしてがんばった結果と思う。要望内容をしっかりと受け止め、県としても早期全線開通を目指していきたい。今後も国に要望する際には、チームちばとして一緒にまいりたい」と述べた。
要望書ではまず、北千葉道路の必要性と緊急性を説明。印西市若萩~成田市北須賀の4・2kmが29年2月に開通したことにより、現在、全体の約43kmのうち約26kmが開通済みとなり、東側の成田市内約8kmについては国の協力を得て事業を進めていると報告した。
残る西側に位置する市川市~鎌ケ谷市の約9kmの区間について、27年度から国が計画の具体化に向けた調査を実施しており、28年度には国も含めた千葉県道路協議会で市川市から鎌ケ谷市を経て国道16号小室ICまでの約15km区間について、一般部と有料道路制度を活用した専用部の構造とするとの整備方針が示されたことを説明した。
このように全線開通に向けた尽力で着実に前進していることを感謝した上で、北千葉道路の重要性や現状を理解・賢察し、地域にとって利便性の高い道路とするとともに、早期の全線開通の実現に向けて次の事項について要望している。
▽全線開通の実現に向け、西側区間(小室IC以西)の早期事業化を図るとともに、全線を直轄管理区間とするよう要請すること
▽北千葉道路の西側区間(小室IC以西)は、有料道路事業制度を活用し、専用部と一般部を併設した規格の高い道路を早期に整備すること
▽北千葉道路の成田市内の事業中区間については、速やかに事業を完了すること
▽依然として不足している道路基盤を整備するため、道路予算全体を増額し、必要な予算を確保するよう要請すること
▽地方の道路整備に必要な道路予算を安定的に確保していくため、国庫補助制度の拡充とともに、「道路整備事業に係る財政上の特別措置に関する法律」に基づく補助率等のかさ上げ措置の期限を延期し、30年度以降も継続するよう要請すること