上部工44mが11月公告 戸倉で長清水橋を架替え(県気仙沼土木)

[2017/5/13 宮城版]
 県気仙沼土木事務所は、南三陸町戸倉字長清水地区で、国道398号の長清水橋を架け替えており、新橋の上部工工事について、11月に一般競争入札を公告する予定だ。新橋は橋長44.7mのPC単純ポストテンションバルブ橋。上部工は概算工事規模が1億~5億円で、工期に約10カ月を見込んでいる。

 同橋は、長清水川に架かっていたが、震災津波を踏まえて河川堤防をかさ上げすることに伴い、以前とほぼ同じ位置で架け替える。橋の幅員は片側歩道を含め11.5mを確保する。下部工工事は、橋台2基の打設を浅野工務店(登米市)が請け負っている。架け替えの詳細設計は国際航業(仙台支店・仙台市若林区)がまとめた。

 同橋からすぐ下流側の河口部には、町が管理する長清水漁港の防潮堤を築く。この築堤工事は県が町から受託し、同橋の下部工と一緒に施工している。防潮堤は復旧延長が148mで、海抜7.3mの高さを確保する。

 長清水川の河川堤防は、右岸側の延長248.3mと、左岸側の延長492.9mが復旧対象で、同橋の下部工エリアを除く区間を一括して佐々木建設(登米市)が施工している。堤防高は、河口から延長約25.7m区間が海抜7.3mで、そこから上流が基本的に6mとなる。

南三陸町でも
 PC橋架替え

 本吉郡南三陸町は、長清水川に架かっていた町道長清水線の長清水橋を再架設する。架設工事は過去に3度、一般競争入札を開札したが、不調に終わっている。6月ごろに4回目の一般競争入札を公告する予定。予定価格を見直すのみで、参加要件は1回目と同じになるようだ。

 同橋は震災津波で被災したため、下流側に架け替える。新橋は橋長26.5m、幅員4.2mのポストテンションPC単純中空床版橋。下部は逆T式橋台2基。設計はオオバ(東北支店・仙台市青葉区)が作成した。旧橋は撤去済み。架設工事は上部工と下部工を一括発注する。

 前回と前々回の入札は、工事内容が橋台1基の打設のみだった。その前の初回入札が下部工と上部工の一括施工で、参加資格に町内に事業所を置くことや、経審の土木工事に関する総合評定値が700点以上で一級技術者が4人以上11人未満であることなどを求めていた。

 同橋の架け替えに伴い、町は左岸側の取り付け道路の工事も年度内に発注する考え。左岸側は、下流側で国道398号と交差しており、そこから川と並行する形で上流に向かって同橋まで道路を整備する。延長は370mで、うち398号と取り付く約100m区間を県が施工し、残り約270m区間を町が施工する。右岸側の取り付け道路は別途、県と協議した上で工事発注の方法を決める。

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