農地150haを区画整理 栗原大目地区で設計着手 総事業費29億円(県)
[2017/4/27 宮城版]
県は本年度の新規事業として、栗原市若柳大目地区の農地整備(経営体育成基盤)に着手するため、区画整理の測量設計業務2件を委託する。区画整理事業の全体面積は農地や水路などを含め149.7ha。総事業費は29億4000万円。事業期間は29~34年度。測量設計業務は、第3四半期に農村整備課が農地77ha分、北部地方振興事務所栗原地域事務所が同57ha分を指名競争入札で委託する。区画整理工事は30年度以降に着手する見通し。
大目地区の農地は、昭和20年ごろに整備され、1区画あたりの面積が約10aと狭くなっている。区画整理事業で1区画あたりの面積を1ha以上に拡大するとともに、農道の拡幅や、用・排水路と暗渠排水、揚水機場3カ所の整備などを進める。
農道は、農業用機械が走行しやすいように、延長15.2kmを全幅5mに拡幅する。有効幅員は4mで、敷き砂利となる。
用水路は延長14.4kmにわたってパイプラインを埋設する。排水路は整備延長が13.4kmで、道路下などの地下部分に塩ビ管を敷設するとともに、地上部分にコンクリート製の排水フリュームを設置する。
暗渠排水は、農地の地下水をコントロールするため、133haのほ場を対象に、ポリエチレン管を埋設して整備する。
第3四半期に委託する測量設計業務は、2件とも区画整理の基本・実施設計と境界測量をまとめる業務で、履行期間が5カ月、概算業務規模が1000万円以上となっている。
農地整備に向けては、基本計画作成業務を渡工測量設計(栗原市)に委託した。事業の主な目的は、営農の効率化と農地の集約化を進めることで、農業の担い手を確保すること。