西松建設JVと契約 設計・施工一括プロポ 閖上東地区の区画整理事業(名取市)
[2017/4/21 宮城版]
名取市は、公募型プロポーザルで請負事業者の選定を進めてきた「閖上東地区被災市街地復興土地区画整理事業設計・施工一括型工事」について、西松建設(東北支店・仙台市青葉区)を代表企業とするJVと契約を締結した。参考事業規模は約52億円で、先行する29年度の請負金額は1億1091万6000円。事業施行範囲は約58ha。32年3月31日までの完了を目指す。
JVの構成は代表を西松建設とし、鴻池組(東北支店・同)と佐藤工業(東北支店・同)、グリーン企画建設(名取市)、パシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)、オオバ(東北支店・同)の6社で構成。同JVは、閖上西地区の土地区画整理事業も担当している。
1月に公告したプロポーザルは、測量・設計1~2社、施工1~4社で構成するJV編成が参加要件。3月のヒアリング審査などを経て、14日に価格交渉を行い、19日に契約に至った。
同JVの技術提案審査の評価点は100点満点中73.6点。技術提案のテーマのひとつであった輻輳する他工事や周辺環境を踏まえた施工・設計管理方法では、同JVの現地状況を深く把握した合理的で現実性のある提案が高い評価を受けている。
閖上東地区の事業区域は、閖上西地区の区画整理事業区域の東側にあたる閖上2~7丁目(災害危険区域)の約58ha。区画整理事業によって、防災集団移転促進事業の移転元地や点在する民有地を整序し、地場産業の再生・振興を目指す。区域内には、産業用地やスポーツエリア、震災メモリアル公園などを設ける。また東北地方整備局の防災ステーションの施工が進んでおり、このほか環境省のトレイルセンターの整備事業が計画されている。
今回の設計・施工一括型工事では、区域内の整地・道路・緑道・緑地などの実施設計から、測量業務、整地や上・下水道、既設構造物撤去などの施工を請け負う。
同事業の基本設計業務は、パシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)が担当となっている。