1号橋上部工9月公告 相川道路 切盛工2件を下半期 総事業費が73億円(県)

[2017/4/11 宮城版]
 県は、石巻市北上町十三浜地区に相川復興道路を整備しており、本年度に1、2号橋の下部工や、1号橋の上部工、道路改良工2件などを発注する考えだ。下部工は一括して6月ごろ、上部工は9月ごろに一般競争入札を公告する見通し。道路改良工の2件は主に切り盛り工事で、下半期に発注を予定しており、1件が道路改良その2で11~12月ごろ、もう1件が道路改良その3で30年2月ごろに入札公告する。同線全体の整備事業費はこれまで約54億円としていたが、約19億円増やして約73億円に変更している。

 相川復興道路は、国道398号から、石巻市の防集団地2カ所にアクセスする路線として延長1900mを整備する。幅員は車道が3m×2、歩道が片側のみの2.5m、路肩が0.75m×2で計10mを確保する。

 起点は398号で、そこから相川トンネル(仮称)を設け、1号橋、2号橋、3号橋を架けた後、切り盛りしながら道路を新設し、終点で再び398号に擦り付ける。防集団地には2号橋と3号橋の間に取付道路を整備して連絡できるようにする。

 1号橋は、橋長251mのPC3径間連続ラーメン橋で、P1の下部工を瀬崎組(石巻市)・森組(東北営業所・仙台市青葉区)復興JV、P2の下部工を山内組(石巻市)・新谷建設(北海道旭川市)復興JVが施工している。

 A1、A2の橋台工は、2号橋の下部工と一括し、県東部土木事務所が6月ごろに入札公告する予定。概算工事規模は1億~5億円、工期は約15カ月を見込んでいる。

 1号橋の上部工は、概算工事規模が5億~24億7000万円で、工期に約21カ月を見込んでおり、道路課が9月ごろに入札公告を予定する。

 2号橋は、橋長31.5mの鋼単純非合成鈑桁橋。下部工を1号橋の橋台工と一括して発注する考えだが、2号橋のA1橋台に関しては、打設部分にある家屋の移転先がはっきりしていないため、切り離して別に発注する可能性がある。2号橋の上部工は30年度に発注する見通し。

 3号橋は、橋長182mの鋼3径間連続細幅箱桁橋。下部工は、A1とP1、A2とP2に分けて2件を発注し、ともに山内組(石巻市)が請け負っている。上部工は2月に横河ブリッジ(仙台営業所・仙台市青葉区)に発注した。

 終点側の道路改良工事は、3工区に分けて切り盛り工事を施工する。各工区の延長は約200m。1工区(その1)は2号橋の下部工と抱き合わせで発注しており、進入路を造る。

 2工区(その2)と3工区(その3)は、ともに補強土壁工を含み、概算工事規模が1億~5億円で、工期に約12カ月を設定している。県東部土木事務所が発注する。

 相川トンネルは、延長が222mで、橋本店(仙台市青葉区)がナトム工法で掘削している。同社の施工延長は道路改良を含め490m。

 相川復興道路の進捗率は、3月末時点で見ると、契約ベースで59%、工事の出来高で27.3%の状況。財源は復興交付金を活用する。道路の詳細設計は近代設計(東北支社・仙台市若林区)、橋の詳細設計はオリエンタルコンサルタンツ(東北支店・仙台市青葉区)、綜合技術コンサルタント(同)、復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)がまとめた。

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