28年度県内公共工事動向 請負額、過去2番目の規模(東日本保証千葉支店)
[2017/4/14 千葉版]
東日本建設業保証(株)千葉支店(新宅隆支店長)は13日、前払金保証から見た県内公共工事の動向(28年度版)を明らかにした。昨年度の前払金保証取扱高は6648件で前年度比0.3%(21件)減だった一方、請負額は4419億円で同6.0%(248億円)の増。このうち請負額については、過去10年で25年度に次ぐ2番目の規模となった。
発注者別の前払金保証取扱高をみると、国関係は252件、291億8600万円で、27年度と比べて件数が38件(17.8%)増加。一方で請負額は84億8500万円(22.5%)のマイナスとなった。主な要因として外環道や東京湾の浅場造成工事など大型工事などの減がある。
独立行政法人等は249件、1181億3000万円で、前年度比で件数は24件(8.8%)減少したものの、請負額は185億5100万円(18.6%)の増加。都市再生機構の工事などが減額した一方、東日本高速道路(NEXCO東日本)の外環道関連や、成田国際空港(NAA)での給油設備関連工事などの取り扱いが増えたことが大きいとした。
都県は全体で2760件.867億5800万円。前年度と比べて件数は16件(0.6%)増、請負額は48億5000万円(5.3%)減となっている。
減額の要因として、教育委員会発注の県立高校の大規模改造工事など(マイナス31億1600万円)、県土整備部発注の工業団地整備工事など(マイナス25億8900万円)の取り扱いがそれぞれ減額したことを挙げている。
市町村については全体で3091件、1693億5500万円となった。前年度比で件数が117件(3.6%)減となったのに対し、請負額は75億5400万円(4.7%)増加した。
請負額の増加した市をみると、新庁舎建設工事で58億円増えた習志野市が最も大きく、次いで松戸市のプラス40億円(市立新病院建設工事)。第3位は新市庁舎工事が完了した一方、液状化対策工事や新浦安駅前文化施設整備工事など大型工事の続いた浦安市の34億円増だった。
一方で減額が最も大きかったのは、液状化対策工事などの反動減が出た香取市のマイナス40億円。第2位は市民体育館(キッコーマンアリーナ)工事の完了した流山市の32億円減、第3位が新第2庁舎の工事関連で市川市の27億円減という結果だった。
これ以外をみると、地方公社は104件、71億6500万円で、件数が前年度比36件(52.9%)増、請負額は47億9200万円(201.9%)の3倍余の増。「その他」は全体で192件、313億3100万円となり、同30件(18.5%)、72億7800万円(30.3%)のともに2ケタ増となった。日本下水道事業団(JS)が27億円の減となった一方、社会福祉法人が57億円、北千葉広域水道企業団など地方公営企業団が31億円増となったのが大きいと分析している。
これらのほか、28年度の中間前払金の保証取扱高が148件、351億円だったことも公表。前年度比で20件(11.9%)の減だった一方、請負額は109億円(45.1%)増加した。