筒砂子ダム建設でプロポ 堤体設計など3件委託 単体、設計JVが対象(鳴瀬川事務所)

[2017/4/14 宮城版]

筒砂子ダム下流図面

筒砂子ダム下流図面

 国土交通省鳴瀬川総合開発工事事務所は加美郡加美町内に建設する筒砂子(つつさご)ダムに関し、ダム本体設計業務など3件の公募型プロポーザルを公告した。ダム本体設計業務では、本年度分の設計として台形CSGダムの堤体設計を検討してもらう。基本計画検討業務とダム施工計画検討業務の委託では、治水・利水容量の積算や仮設施設の整備計画などをまとめてもらう。

 鳴瀬川総合開発工事事務所が公告したプロポーザルは、▽鳴瀬川総合開発ダム本体設計業務▽鳴瀬川総合開発基本計画検討業務▽鳴瀬川総合開発ダム施工計画検討業務──の3件。単体企業または設計JVを参加対象としている。

 プロポーザルの日程は、参加表明書の提出が18日まで。締め切り後、同事務所内で書類審査を行い、3~5者程度に絞り込む。通過者には5月17日まで技術提案書の提出を求める。5月下旬にヒアリングなどの審査を行い、6月上旬までに受託候補者を特定する。

 プロポーザル3件のうち、ダム本体設計業務の参加条件は、単体企業、設計JVとも▽東北地方整備局の入札参加資格のうち「土木関係建設コンサルタント業務」に登録していること▽19年度以降に国や地方自治体などが委託した台形CSGダムまたはコンクリートダムの基本設計(予備、概略含む)、または実施設計(詳細含む)を完了した実績があること▽同実績の業務成績が65点以上であること──など。

 鳴瀬川総合開発事業では大崎圏域の治水・利水に関し、加美町漆沢字筒砂子を流れる鳴瀬川の支流・筒砂子川の上流部に、総貯水容量4570万立方mの筒砂子ダムを新設する。同開発事業は本年度から建設段階に移行しており、本業務で堤体高105m(堤頂長345.8m)のダム堤体に関する設計業務を委託する。

 本業務はダム本体の詳細設計の前段として、29年度分の設計をまとめるもの。同事務所は今後、複数年をかけて同様の設計業務を委託し、設計の精度を高めていく。本年度は技術提案の評価テーマとして▽材料特性を考慮した堤体設計の留意点▽ダムの洪水吐きの設計検討にあたっての留意点──などを挙げている。

 主な業務内容は、計画準備、現地調査、基本事項の整理、ダム堤体設計検討、協議資料の作成など。履行期間は30年2月28日までとなっている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.