国見を更新か改修検討 主要浄水場の再構築 29年度から計画策定(仙台市水道局)

[2017/3/18 宮城版]
 仙台市水道局は、主要浄水場の再構築に向けた検討を進めている。長期水需要推計の調査結果に加え、29年度は施設整備計画の策定に着手し、32年度策定の次期中期経営計画に整備方針を盛り込む。国見浄水場は更新の際の試算額が最大500億円に上るため、改修、更新、中原浄水場との統合も視野に検討する。

 市は、中期経営計画(27~31年度)に基づき、4つの主要施設で再構築に向けた将来構想を検討している。給水区域別の将来人口や水需要の調査結果を元データに、施設規模の適正化を図る。水需要調査は、NJS(仙台事務所・仙台市青葉区)で2月に業務着手し、12月末に結果をまとめる。

 主要施設は国見、中原、福岡、茂庭の4施設。市内最大規模の茂庭は補強工事に着手しており、31年度に完了する見込み。国見は茂庭の次に規模が大きく、茂庭を除く施設で最初に耐用年数を迎える。現在と同規模で更新した場合の試算額は、400~500億円に上る見通しだ。

 このため、水需要調査に加え施設全体の整備計画を策定した上で、現行基準に基づく更新や改修による耐震化、中原との統合も視野に整備方針を検討する。29年度は水運用計画と合わせ、計画策定委託費に3888万円を計上。次期中期経営計画に整備方針を盛り込む。

 国見は、昭和40年に完成。大倉ダム(青葉区大倉)の放流水を水源に青葉区に給水している。配水能力は1日当たり9万7300立方m。浄水施設は高速凝集沈澱池4池、急速ろ過池12池など。中原(同芋沢)は一度改修済みで、配水能力3万4500立方m。横流式沈澱池2池、急速ろ過池8池を整備している。

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