学校整備費266億円計上 石巻北、水産高で改築 29年度学校整備計画(県教育庁)

[2017/3/11 宮城版]
 県教育庁は開会中の県議会2月定例会に、29年度に実施する県立学校施設整備事業計画を提出している。県立高校や特別支援学校の校舎建設費などとして、29年度予算案に総額266億5755万円の事業費を計上。津波被害を受けた宮城農業高校(名取市)や気仙沼向洋高校(気仙沼市)の災害復旧を継続するほか、石巻北高校(石巻市)、宮城水産高校(同)の校舎改築を進める。

 県が29年度予算案に計上した学校建設費のうち、県立高校の改築や吊り天井の撤去、グラウンド整備などに関する経費は70億2964万円。特別支援学校の改修に関する経費は5億5692万円。宮城農業高校と気仙沼向洋高校の災害復旧には、計190億7099万円を計上している。

 名取市高舘吉田地区に内陸移転する宮城農業高校の再建では、29年度は校舎や実習施設、農場などの整備を継続するほか、仮設校舎の解体設計を委託する。同じく気仙沼市長磯牧浜地区に移転する気仙沼向洋高校の再建では、校舎、実習棟などの建設を継続。併せてFRP製のプールやテニスコートを整備し、陸上競技用トラックを含めた外構工事も行う。

 老朽化した校舎を建て替える石巻北高校の予算は22億4861万円を計上。RC造4階建て延べ4197平方mの管理教室棟などを建設することとし、丸本組(石巻市)が施工を担当する。

 宮城水産高校の事業費は23億0223万円を計上。校舎は震災津波を受けた後に災害復旧したが、老朽化が否めず建て替えることになった。若生工業(同)がRC造3階建て延べ4907平方mの校舎などを建設する。新校舎完成後に既存校舎解体とグラウンド整備を行う予定で、30年度ごろの工事発注が見込まれる。

 大規模公共事業として校舎を改築する石巻好文館高校(石巻市)では、延べ面積6300平方m程度の新校舎に関する基本・実施設計などをまとめる。プロポーザルで特定された佐藤総合計画(東北事務所・仙台市青葉区)が設計を担当する。

 このほか、白石高校(白石市)では旧校舎の解体を予定し、工事費など3億5986万円を計上。新グラウンドを整備する宮城第一高校(仙台市)は、工事費2億3713万円を計上している。

 特別支援学校では船岡支援学校(柴田町)が屋内運動場の大規模改造工事を予定。拓桃支援学校(仙台市青葉区)は太白区秋保の旧校舎を解体する。

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