戦略的予算枠を新設 29年度予算案、普建費25億円(塩竃市)
[2017/2/15 宮城版]
佐藤昭塩竈市長は14日、定例会見で29年度予算案を発表した。一般会計は283億6000万円を計上する。復興事業費の減少に伴い、28年度当初を約109億円下回った。普通建設事業費は表のとおり。佐藤市長は「定住促進、復興まちづくりなどに重点配分する」と説明し、市の課題解消に力点を移す。
予算編成は、29年度市政運営の方針に基づき、市総合計画と震災復興計画に加え、新たに戦略的予算の「定住促進枠」「既存ストック再生枠」を設け▽定住促進▽復興まちづくりの総仕上げ事業▽安心とまちの活力を生み出す事業──に重点配分する。
復興事業費は88億2610万円(対前年度比55.6%減)を計上。予算規模は復興事業費の減少に伴い縮小するが、通常事業費は震災前の約200億円を確保する。普通建設事業費は25億6433万円で、復興交付金事業以外は6億4337万円を計上する。
災害復旧事業費は29億5079万円で、28年度当初を19億0479万円上回る。浦戸地区の野々島や寒風沢で、漁港施設災害復旧に29億2441万円を盛り込む。浦戸地区は、復旧事業と復興事業で計35億4205万円を計上し、工事が本格化させる。
主要事業は、総合計画に基づく既存民間建築物等データベース化業務に4200万円、市営住宅改修事業(エレベーター改修工事)費1600万円など新規計上する。定住促進枠では、本町・南町地区のまちなか居住再生検討事業に125万円を盛り込み、新たなまちづくり事業を検討する。
ストック再生枠は、公共施設の修繕・補修に計2789万円を盛り込んだ。一般会計のほかは、3つの特別会計も減額で、総額は493億4750万円とする。予算案は21日開会の市議会第1回定例会に提出する。