消防高谷出張所を建替 クリーンCはPFI導入で調査(市川市新予算)
[2017/2/9 千葉版]
千葉県市川市の大久保博市長は8日会見を開き、29年度予算案を明らかにした。それによると一般会計予算額は1448億円で、前年度比2・8%の増。東消防署高谷出張所の建替事業に総額5億9000万円の継続費を設定し29~30年度の2カ年で工事を進めるほか、次期クリーンセンター施設整備事業では環境影響評価の手続きと並行して、PFI導入可能性調査を委託する予定だ。
東消防署高谷出張所(高谷2023-10)の建替事業では、28年度に基本・実施設計をニュージェック(大阪市北区)に委託。RC造2階建て延べ約900平方mで検討を開始した設計のとりまとめが行われている。設定された継続費の年割額は、29年度が2億800万円、30年度が3億8200万円。具体的な時期は未定としているが、工事請負契約の締結について議会の同意を得た上で、29年度に着工する。
次期クリーンセンター施設整備事業は、田尻1003ほかに廃棄物焼却などの施設を新設する計画。焼却処理には全連続ストーカ炉方式採用。現在環境影響評価の手続きを進めており、処理能力(日量)については、環境影響評価方法書で最大の能力を想定して約440t(3炉)としてるが、基本構想では386tとしている。32~35年度に設計と建設工事を進めたい考え。
29年度の予算総額は、一般会計に5つの特別会計の合計951億8300万円(前年度比0・9%減)、病院事業会計19億9200万円(同2.5%増)を加えた2419億7500万円(同1.3%増)。いずれの予算案も15日開会する市議会定例会に提出する。
一般会計のうちの普通建設事業費は163億1285万3000円で、前年度比6億6351万円(18.8%)の増。単独事業では市民会館建替工事が完了により皆減となるが、新第1庁舎整備工事の着手により庁舎整備費が約20億5250万円の増となるほか、東菅野暫定調整池整備事業、行徳地区の歴史と文化を活かしたまちづくり事業の実施などにより、同22億5311万4000円(19.7%)増の137億1345万6000円。
補助事業では、市川漁港整備事業が工事の進ちょくにより増となるが、北市川運動公園整備工事の完了や、小中学校のトイレ改修工事などについて国の補正予算を活用して28年度に前倒しして実施することにより、同7億9516万9000円(23・4%)減の25億9939万7000円となっている。
目的別に一般会計をみると、議会費は8億4600万円(前年度比11.1%減)で、新第2庁舎への議場システム移設により、議会・委員会運営事業が増加。総務費は159億2500万円(同11.1%減)。民生費は613億6500万円(同3.4%増)で、市営住宅営繕事業2億1600万円減の6500万円となっている。
衛生費は182億3300万円(3.5%増)で、主な増額では塵芥等収集運搬業務委託が労務単価の上昇により、クリーンセンター機能維持管理事業で4年ごとに実施する蒸気タービン発電機法定点検等の実施に伴い増。大気環境常時監視測定局の設置は1129万4000円が皆増となった。
労働費は1億6300万円(同18・1%減)。農林水産業費は12億6800万円(同76・6%増)で、市川漁港整備工事が9億6138万6000円と5億5616万1000円増加している。商工費は15億6900万円(同0・8%減)。
土木費は196億4200万円(同20.7%増)。庁舎整備事業が新第1庁舎整備工事の着工、道路拡幅整備事業が整備用地購入箇所の差異、蓋架柵渠改修事業が工事個所の差異、東菅野暫定調整池整備事業が浸水対策として必要な調整池用地取得、都市計画道路3・6・32号と同3・4・12号の整備事業が事業用地等に係る債務負担開始により増となっている。
消防費は57億100万円(同4.4%増)で、消防庁舎整備事業が高谷出張所及び第1分団車庫兼詰所建替工事の着工に伴い増。教育費は118億9000万円(同4.5%減)。小中学校のトイレ改修事業を28年度2月補正で前倒しで実施することにより、合わせて1億6450万円減となっている一方、小学校営繕事業は1億450万円増えて2億7600万円、中学校営繕事業は5100万円増えて2億300万円となっている。