跨線橋点検など効率化 鉄道会社と情報共有(千葉県道路メンテ会議)

[2017/2/3 千葉版]
 千葉県道路メンテナンス会議は、県道路鉄道連絡会議を設立し2日、第1回の会議を千葉市中央区の中央保健福祉センター大会議室(きぼーる11階)で開いた。鉄道関係者、道路管理者が情報を共有し、跨線橋の点検・修繕の効率化を図るのが狙い。今後は確認書の締結に向けた調整を進め、3月に確認書、協議書を締結してから、施工協定書を個別に結び、点検などを実施する。

 県道路メンテナンス会議は、国土交通省千葉国道事務所、首都国道事務所、県、県道路公社、千葉市のほか県内53市町村、東日本高速道路関東支社、首都高速道路東京東局、で県建設技術センター構成。道路の老朽化対策の本格実施のために県内のすべての道路管理者が参画して、26年5月29日に設立された。

 道路が鉄道を跨ぐ跨線橋については、第三者被害の予防及び鉄道の安全性確保などの観点から、維持及び修繕の効率的な実施が必要となっているが、その実施にあたっては、道路管理者と鉄道事業者等との間での安全確保等に係る詳細な協議が必要となる。

 このため県道路メンテナンス会議では、道路法施行規則の一部を改正する省令(28年10月28日公布)に基づき、跨線橋の計画的な点検及び修繕が図れるよう鉄道事業者等と協議・調整する場として、県道路鉄道連絡会議を設立した。

 議事に先立ち、会長を務める国土交通省千葉国道事務所の八尾光洋所長があいさつ。鉄道事業者と道路事業者が密に連携し、効率的な維持管理などを目指すために設置されたものだと会議の意義を確認した。

 県内にある約425基の跨線橋について、国管理が約35橋、県管理が約155橋、市町村管理が約200橋、高速道路事業管理が34橋であることを説明し、架設後40~50年を経過した177基の跨線橋についてしっかりと管理していくことの重要性を強調した。

 最後に「鉄道会社に代表される鉄道関係者、地方自治体、高速道路会社に代表される道路関係者がこれを契機に情報交換して、今後いかに管理していくかについて情報を共有して検討いただきたい」と参加者に呼びかけた。

 本県内跨線橋については、26・27年度の点検実施率が国土交通省14%、高速道路会社21%、県等35%、市町村19%で、県全体では27%。点検の結果、区分IIIの構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講じるべき状態の跨線橋が11基となっている。

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