花渕山道路の整備検討 国道108号 鳴子で1.8km付替え(県北部土木事務所)
[2017/1/27 宮城版]
県北部土木事務所は、大崎市鳴子温泉鬼首字柏木原ほか地区で、花渕山道路の整備を計画しており、2月9日に指名競争入札を開札して概略設計業務を委託する。花渕山道路は、国道108号の付け替え道路として整備することを想定しており、同業務で延長1.8kmの整備ルートなどを探る。付け替えを検討するのは、27年11月15日に開通した花渕山バイパス(BP)から先の北東側区間で、現道の片側が山、もう片側が谷となっているため、トンネル、もしくは橋の設置なども視野に入れている。
同バイパスから秋田県由利本庄方面に向かう先の現道は、縦断勾配が6%を超えるほどきつくなっており、カーブも連続することから、その解消に向けた対策が求められている。特に冬場は、路面凍結が起こるため、スリップ事故を防ぐ必要もある。
現道改良は難しい状況のため、付け替えを想定して概略設計に着手する。花渕山道路は、起点が柏木原地区の別荘地で、そこから荒尾湖畔公園までに至る区間に整備する。現道と同じく2車線を確保する見込み。概略設計で望ましい整備ルートを選定する。
同事務所では現在、スリップ事故対策として、道路排水をよくするために路面に縦溝を掘るとともに、凍結防止剤自動散布装置「まきえもん」を設置するなどしている。除雪・融雪作業も行っている。ただ、花渕山BPが新しくできたことから、その先の区間も良好な道路に整備することが望まれている。
花渕山BPは、石巻市と由利本庄市を結ぶ108号の狭あい区間の解消や、う回路の確保を目的に整備が計画され、昭和63年に県事業として工事着手し、20年度から直轄権限代行事業として国土交通省が事業を進めた。全体延長は6.4kmで、橋りょう10基やトンネル5カ所が設けられた。幅員は9.5mとなっている。