支所庁舎4カ所建設 荻浜は29年度から工事(石巻市)

[2017/1/26 宮城版]
 石巻市は、荻浜、雄勝、北上、蛇田の4地区で、支所庁舎と公民館が一体となった複合施設を建設する。荻浜は、6月補正予算で工事費を計上し、29年度に新築着工する見通し。雄勝は同年度に新築設計を委託するとともに、計画上は着工することになっているが、30年度にずれこむ可能性がある。北上と蛇田は30年度の着工を見込む。

 荻浜支所・公民館は、荻浜字白浜の高台に3000平方m弱の土地を確保しており、建物と駐車場を整備する。土地はすでに造成済み。建物はRC造平屋830平方m程度で、公民館のホールや会議室、調理講座室、和室、支所の執務室や書庫などを配置する。

 特徴は、玄関ホールを入った正面のスペースに多目的ホールを設け、その一角に図書・談話コーナーを置いて気軽に利用できるようにする。災害時には避難場所となることから、太陽光発電設備やポータブルの発電機などを設ける考え。

 震災復興基本計画の実施計画では、29年度の事業費に支所整備事業として8650万円、公民館災害復旧事業として3億1328万円を試算している。昨年は建物の復旧設計を盛総合設計(仙台市青葉区)、建設予定地の地質調査をダイワ技術サービス(仙台市宮城野区)に委託した。

 雄勝総合支所・公民館は、伊勢畑地区の防災集団移転団地内に建設する。敷地は面積が約3000平方mで、造成中。建物はRC造2階建て延べ3000平方m弱を構想。29年度から工事を進め、30年度の完成を予定している。

 実施計画では、29~30年度で総合支所整備事業に6億2844万円、公民館災害復旧事業に7億1008万円を試算。新築の基本計画は東畑建築事務所(東北支所・仙台市青葉区)に委託した。

 北上総合支所・公民館は、十三浜小田地区のにっこり団地内に建設する。敷地は防災集団移転事業で造成し、面積に約8000平方mを確保する。このうち約4000平方mは周辺の公共施設と一体的に駐車場として利用し、残りの4000平方mに建物を建てる。

 建物はRC造地下1階地上2階建て延べ約3000平方mの規模を想定しており、地下を倉庫として活用する。29年度に基本・実施設計を一括して委託し、30年度から工事を進め、31年度の完成を予定する。

 実施計画では、29~31年度の事業費として、支所整備事業に5億3944万円、公民館災害復旧事業に10億5295万円を充てている。新築の基本計画はパシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)がまとめている。

 蛇田総合支所・公民館は、恵み野2丁目に建設する計画。建物は延べ2000平方m程度を想定している。29年度に基本・実施設計を委託し、30年度から工事を進めて31年度の完成を予定する。

 総合計画の実施計画では、蛇田支所等複合施設整備事業として、3カ年の事業費に9億5017万円を試算している。基本計画の策定業務は大建設計(東北事務所・仙台市青葉区)が担当しており、2月末までにまとめる。

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