学校給食共同調理場BTO 東洋食品グループが落札(千葉県白井市)

[2017/1/21 千葉版]
 既存の学校給食共同調理場(根1076)の移転改築を計画している千葉県白井市は20日、PFI手法のうちBTO方式による新施設の整備・運営事業について、総合評価一般競争入札により東洋食品グループが落札したことを明らかにした。落札額は62億4032万4632円(予定価格63億7679万6000円)。履行期間は市議会の承認を経た上で3月を見込んでいる契約締結から46年7月末までとなっている。

 東洋食品グループは(株)東洋食品(東京都台東区)を代表企業に、構成企業として▽(株)新昭和▽タニコー(株)千葉営業所▽伊藤忠アーバンコミュニティ(株)▽NECキャピタルソリューション(株)──が参加。協力企業には▽パシフィックコンサルタンツ(株)▽(株)桑田建築設計事務所▽(株)近江屋商会──が名を連ねている。

 入札の参加表明には同グループのほか、シダックス大新東ヒューマンサービスグループが参加。両者ともに参加要件を満たしていたが、後日シダックスは辞退したという。

 審査は亜細亜大学大学院の安登利幸教授を委員長に7人で構成する選定委員会が実施。参加者が1グループとなったため、総合評価の価格点は400点満点を獲得、600点満点の加算点でも415・8点を獲得。計815・8点の成績により、28年12月28日付で落札者に決まったという。

 入札結果と併せて公表された審査講評によると、給食事業で全国192カ所の運営実績がある事業者の参加や、市内事業者の活用、地元雇用の積極的な提案などが評価されたとしている。

 新調理場の事業用地は、建替工事中の同市庁舎(復1123)にも至近の復1323-15ほか地先の約7580平方mのさら地。新施設の供給能力は1日最大6500食規模(1献立方式)とし、アレルギー食(1日50食)にも対応。年間約190日間の稼働を見込み、稼働当初は市内の8小学校・4中学校に配送する。

 東洋食品グループは今後、特別目的会社(SPC)を同市内に設立した上で、施設の整備から開業準備、維持管理・運営までを担当する予定。各期間については、施設の整備を31年1月末まで、開業準備を同2~3月末の2カ月、維持管理・運営期間を4月から46年7月末までの15年4カ月と設定した。

 28年7月の入札公告に先立ち、同4月に示された要求水準によると、施設要件についてはS造を基本に耐用年数を30年以上とし、衛生的で安全であることを最重要視。ドライシステム、汚染・非汚染区域の明確なゾーニング、HACCPの概念を取り入れたものを基本に、一般エリアは事務室など市専用部分と共用部分、事業者専用部分に分け、共用部分には見学用通路なども想定していた。

 BTO方式に伴うアドバイザリー業務は27年度の一般競争入札で(株)長大(千葉事務所・千葉市中央区)に委託しており、施設が稼働する31年3月末まで務める。

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