塩浜学園 校舎と屋体の建替えへ設計(千葉県市川市)
[2017/1/19 千葉版]
千葉県市川市教育委員会が計画している塩浜4丁目地先にある小中一貫校・塩浜学園の校舎と屋内運動場の建て替えに当たって市契約課は18日、設計業務を委託するため事後審査型の一般競争入札を公告した。質疑を24日まで受け付けた上で、2月3~6日に入札を受け付け、同7日に開札する。基本・実施設計に加え給食棟改修に向けた設計と地質調査を含むもので、30年2月末を履行期限にして成果をまとめ、以降の工事発注に備えたい考えだ。
入札の参加要件は、市の入札参加者名簿に建築設計コンサルタントで登載があり、過去15年間に国内で延べ7000平方m以上の小学校または中学校の新築もしくは増改築(改修を除く)の設計積算の実績があることなどとしている。
今回の建て替えで市が想定しているのは、原則RC造4階建て延べ7300平方m程度の構造・規模の校舎と、同様にRC造2階建て延べ2000平方mの屋内運動場(屋体)の新設。建設場所は市川野鳥の楽園にも隣接する現在の塩浜学園の敷地内となる。
今年5月までにまとめる基本設計では、昨年4月の入札で桑田建築設計事務所(千葉市美浜区)に策定を委託した校舎等基本構想の報告書を基に設計方針を検討。併せて概算事業費なども算出する。この間に地質調査業務も並行する。
実施設計では意匠や構造、設備の各要素について検討。基本事項を整理した上で進める。工事費については9月にも算出する考えだ。
建設場所について見ると、敷地は前期課程(旧塩浜小学校、1~4年生)約1万5500平方mと、後期課程(旧塩浜中学校、5~9年生)約1万7200平方mを合わせた約3万2700平方m。第一種住居地域となっており、校舎・屋体の新築と延べ302平方m規模の既存の給食棟改修に加え、これらを連絡するS造平屋の渡り廊下新設や既存校舎・屋体などの解体、外構と雨水貯留施設の整備などが計画されている。
このうち校舎の設計については4-3-2制の学年ブロック形成へ、前期(S、1~4年生)と中期(M、5~7年生)、後期(L、8~9年生)のまとまりに配慮。雨水利用など環境への配慮や内装材の木質化などとともに、既存校舎の解体を除いて21カ月の工期で施工可能とするよう求めている。
新施設完成後に解体を予定している建物についてはまた、前期課程の校舎棟がRC造4階建て延べ6238平方m、屋体がS造2階建て延べ984平方m(ともに昭和56年築)、後期課程は校舎棟(屋体)がRC造4階建て延べ6138平方m(同57年築)となっている。
塩浜学園は市内各小中学校の連携のモデル校として、隣接する旧塩浜小と旧塩浜中を統合し、27年4月に同市初の小中一貫校として新設された学校。28年4月には県内初の義務教育学校となっている。