閖上東の58ha 設計・施工を一括プロポ 事業規模52億円(名取市)
[2017/1/18 宮城版]
名取市は17日、閖上東地区被災市街地復興土地区画整理事業について、設計・施工一括型工事の事業者を選定する公募型プロポーザル方式の手続きを公告した。事業施行範囲は約58ha、参考事業規模は税込み約52億円。参加資格として2社以上のJV編成を求めている。2月16日まで参加申請を受け付け、3月6日までに優先交渉権者を特定する予定だ。
件名は「名取市閖上東地区被災市街地復興土地区整理事業設計・施工一括型工事」。事業区域は、閖上西地区の区画整理事業区域の東側にあたる閖上2~7丁目(災害危険区域)の約58ha。区画整理事業によって防災集団移転促進事業の移転元地や点在する民有地を整序し、地場産業の再生・振興を目指す。
同工事では、区域内の整地・道路・緑道・緑地などの実施設計から、基準点、地区境界、街区確定などの測量業務、整地や上・下水道、既設構造物撤去などの施工を担当する。履行期間は32年3月31日まで。
参加資格要件は、測量・設計業務が1~2社、工事施工が1~4社で構成するJV編成とし、代表者は▽特定建設業の許可▽県内に事業所▽経審の土木一式工事の総合評定値が1500点以上──であること。このほか、工事施工の構成員は、土木一式工事の総合評定値が750点以上であることや、測量・設計業務は、名取市の測量、設計コンサルタントに登録していることなど。なお、下請け業者の選定にあたっては[1]市内に本社(店)か[2]県内に本社(店)──を置く地元企業を優先する。
優先交渉権者の選定は、企業・配置予定技術者の評価が計35点、技術提案が45点、ヒアリングが20点の計100点満点で評価する。2月16日まで参加申込書と技術提案書を受け付け、28日のヒアリング審査を経て、3月6日に審査結果を通知する予定。同10~24日の間に優先交渉権者と価格交渉を進め、同下旬の契約締結を目指す。同事業の基本設計業務は、パシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)が担当だ。
閖上東地区の土地区画整理事業区域内では、水産加工団地や東北地方整備局の河川防災ステーションの整備が進むほか、名取市の震災メモリアル公園、スポーツエリア、環境省のトレイルセンターの整備事業が計画されている。今回の設計・施工一括型工事では、メモリアル公園とトレイルセンター用地の整地に関する設計・施工も含む。