藤商事と立地協定 八幡一本柳にパン工場を新設 31年春オープン(多賀城市)

[2016/12/28 宮城版]
 多賀城市は27日、石窯パンを製造・販売する藤商事(利府町、藤﨑敏夫代表取締役社長)と立地協定を結んだ。同社は八幡一本柳地区の工業団地に新工場・店舗、保育所を新設する。総事業費は約1億9000万円を見込み、31年春オープンを目指す。本協定締結で団地内に10社の進出が決まり、29年度は5社が着工を見込む。

 市は市役所で、立地協定締結式を開き、菊地健次郎多賀城市長と同社藤﨑社長が協定書を交わした。菊地市長は「減災都市の実現と復興加速に非常に重要な役割を果たす」と歓迎した。藤﨑社長は「石窯パンと主力の焼き菓子の量産で、地域発展に貢献していく」と意欲を述べた。
 同社は、石窯パンの製造販売事業を展開し、県内にバーステイなど5店舗を持つ。主力の石窯パンと焼き菓子が好評で、利府町菅谷の本社工場が手狭になったため、製造・販売の拠点工場として、多賀城市に建設地を決めた。新工場の売上目標は年間5億円を目指す。

 新工場は、市が造成中の工業団地「さんみらい多賀城・復興団地」の敷地約0.5haを借用し建設する。規模は延べ床面積で約980平方m。店舗やパン教室、事業所内保育所を併設する計画で、29年度に計画策定に着手し、31年春オープンを目指す。

 協定では、災害時の製造業者の復旧支援や、市の防災・減災対策を補完する取り組みを実施することを確認した。市の工業団地は、復興事業で造成している。企業誘致先は、特定業務施設用地10haで、同社で10社の進出が決定し、約8haが分譲された。

 このうち3社が操業を開始。2社が建設工事中で、29年以降は5社が着工する見通し。

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