三祐コンで基本設計 河南二期 中区排水機場の新築(中津山農業)

[2016/12/21 宮城版]
 農林水産省中津山農業水利事業所は、河南二期の農業水利事業で、石巻市内に中区排水機場を建設するため、基本設計業務を三祐コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に2410万円で委託した。来年度以降に詳細設計や建設工事を進め、34年度までに完成させる考えだ。

 中区排水機場は、毎秒14.5tの排水能力を確保する。ポンプは横軸斜流型で、口径1500mmを2台、同800mmを1台、同1000mmを2台備え付ける計画。吸水槽や吐出水槽、樋門なども設置する。

 基本設計業務は、河川横断測量なども含んでおり、履行期限が29年3月24日。委託にあたっては公募型プロポーザルを採用し、4者が参加表明書を提出した。予定価格は2424万円で、落札率が99.4%。

 河南二期の農業水利事業では、既存の中区第一排水機場と定川支線排水機場を統合し、中区排水機場を整備するほか、広渕沼排水機場の新設や、笈入排水機場と揚水機場4カ所、用水路17.4km、排水路4.8km、水管理システムの改修などを進める。事業期間は28年度から39年度まで。総事業費は140億円を試算している。

 排水路の改修に向けては、赤井堀排水路の水理検討その他業務を委託するため、簡易公募型プロポーザルの手続きを進めている。29年1月13日までに委託先を特定し、結果を通知する予定。計画では、排水量が毎秒13.4立方mに増加するため、それに対応できるように既存水路を造り直す。

 河南二期地区は、石巻市、東松島市、遠田郡涌谷町、同郡美里町にまたがる水田地帯で、受益面積が4707ha。既存施設は経年劣化しており、近年の降雨量の変化に伴う湛水被害も起きている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.