来年10月 建築・造成着工へ 小塚原8.2ha 被災者向けの市民墓地公園(名取市)

[2016/12/16 宮城版]
 名取市は15日に開催した議員協議会の中で「被災者等市民墓地公園」の整備事業について、計画配置図や整備スケジュールを示した。一般市民向けの墓地を除く、被災者用墓所や公園などの建築・造成工事は29年上半期に入札手続きを進め、10月ごろの着工を目指す方針とした。発注方式は一般競争入札が想定される

 同墓地公園は、芝生公園と大震災の被災者向け(第1期)墓所、一般市民向けの墓所(第2期)を一体的に整備する。整備地は小塚原字大南や同字西土手他などの約8.2ha。敷地東側には、津波防御の二次防御ラインとして海抜5mの高盛道路となる閖上南北線が築造される。

 墓所は、被災者用を敷地南西側に2カ所計550基配置する。市民向けは広場の西側と北側の2カ所が用地となる。駐車場は墓所と公園利用者の利便性を考え、こちらも2カ所とする。墓所利用者向けに40台、公園利用者向けに普通車81台と大型5台のスペースを確保する。このほか同公園内に管理棟や東屋、トイレも建てる。

 維持管理手法は、1・2期をあわせて指定管理とする方向でさらに検討を進める。当初検討していたPFIの導入は断念した。

 整備は被災者用墓所と公園を先行する。今回示された整備スケジュールを見ると、造成・建築は、用地取得完了を見込む29年10月ごろの着工とする。工事に2年をかけ31年9月末の竣工、32年1月の供用開始を目指す。

 管理棟を除く墓地公園の実施設計は、オオバ(東北支店・仙台市青葉区)が担当した。180平方m規模の管理棟は、29年度の第2四半期から実施設計に着手する予定だ。今後、条例・規則の整備や維持管理手法など今月から30年度いっぱいかけ検討を進めていく。

 一方、第2期として整備する市民墓地は、本年度夏から基本設計に入っており、29年度10月ごろ実施設計と用地取得に取り掛かる。30年10月ごろに着工し、32年3月の竣工、同7月の供用開始となりそうだ。

被災者等市民墓地公園の計画平面図

被災者等市民墓地公園の計画平面図

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