幕張新都心新駅 概算事業費の検討へ(千葉県)

[2016/12/8 千葉版]
 幕張新都心拡大地区に新設が計画されている新駅について、29年1月に開催される予定の同地区新駅設置調査会で、JR東日本が進めてきた基本調査の結果が示されることが分かった。千葉県議会定例会で7日、臼井正一議員の幕張新都心拡大地区への新駅設置についての一般質問に、企業土地管理局の加藤岡正局長が今後の取り組み方などを答弁した。

 新駅設置が検討されているのは、千葉市美浜区浜田地先と習志野市芝園地先の市境付近で、駅舎などは千葉市内に設置される見通し。幕張新都心拡大地区新駅設置調査会は、新駅設置の可能性などを調査・検討をするため、27年12月25日に設置された。

 県、千葉市、習志野市、イオンモールで構成しており、同地区にイオンモールが開設されたほか、2020年東京オリンピック・パラリンピックの一部会場に幕張メッセが決定したことなどを踏まえ、新駅の設置について調査する。

 第1回会議では[1]新駅及び自由通路の予定地付近(千葉市美浜区浜田)の測量・地質調査[2]基本調査(駅舎の規模の検討、概算事業費の算出、概算工期の算出など)──とする調査内容、[1]28年2月~4月[2]28年5月~11月──とするスケジュールが確認されている。

 県議会で臼井議員は「新駅の実現のためには、基本調査の結果を踏まえて、地元市など関係者と調整をして、さらに新駅設置に向けた努力をしていただきたいと思う。幕張新都心拡大地区の新駅設置に係る調査の進ちょく状況、また、今後どのように取り組んでいくか」と質問。

 これに対し加藤岡企業土地管理局長は「幕張新都心の一層の交通の利便性を図るため27年12月、千葉市、習志野市、イオンモール、旧県企業庁の4者で、調査会を設置し、新駅に係る測量・地質調査、概算事業費の算出等を行う基本調査を行うこととした」と調査会の設置目的を説明。

 28年度に行われた調査の進ちょくについて「測量・地質調査は、28年5月に調査を完了し、新駅設置には支障がない地盤であることが確認された。また、基本調査については、現在、JR東日本が概算事業費などを精査しているところで、28年1月に開催を予定している調査会で調査結果が公表される運びとなっている」と報告し、今後については「これらの調査結果を踏まえ、地元市や進出企業等とともに、新駅設置のスケジュールや事業費等についての検討を進めていきたい」と答弁した。

 次回の調査会は、29年1月に開催する予定で、日程調整が進んでいる。当日に事務局から示されるJR東日本がとりまとめた基本調査の結果には、概算事業費が盛り込まれており、これをもとに調査会で事業についての検討を開始する。

 ただ、事業費の負担割合は、現時点で白紙の状況。調査会がJR京葉線海浜幕張駅と新習志野駅間における新駅の設置可能性及び設置による影響等の調査・研究を行うことを目的としていることから、事業費負担について協議することには馴染まず、事業費負担を協議する場については決まっていないとしている。

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