保育所3カ所を民営化 笠神と鶴ケ谷は改築 29年度に事業者公募(多賀城市)

[2016/11/26 宮城版]
 多賀城市は、29~33年度に2つの公立保育所を改築し、民営化する。昭和50年開所の笠神保育所は29年度に保育事業者の公募を開始し、現地改築で31年度の開所を目指す。鶴ケ谷保育所は隣接地を取得して改築する。将来は八幡保育所を含む計3カ所を民営化し、保育環境の充実を推進していく。

 市は、国の補助廃止や運営主体の多様化、施設の老朽化を踏まえ、10月末に公立保育所の再編計画を策定した。計画では民間と連携する基幹保育所の設置と、保育所3カ所の民営化が盛り込まれた。市内保育所数は22カ所で、公立は5カ所ある。

 民営化する保育所は笠神、鶴ケ谷、八幡の3カ所で、このほか志引保育所と桜木保育所の2カ所は、国の補助で建設し財産処分期間の民営化が難しい。このため、市内全保育所の基幹施設に位置付け、修繕などによる機能強化を図っていく。

 民営化する3カ所はいずれも木造で老朽化しているため、笠神と鶴ケ谷は改築する。笠神は敷地面積が2960平方mと広く、園庭を活用して現地建て替えが可能なため、29年度に事業者公募に着手する。民営化の目標年度を31年度に設定し、早期整備を進める。既存施設は木造495平方m。

 鶴ケ谷は、隣接地の公有地を活用して保育所を建て替える。30年度に事業者を公募し、32年度の開所を想定する。八幡は、接続道路が狭あいで現地建て替えが難しため、民営化の目標年度と整備手法は設定せず、将来保育需要を踏まえて再検討する。

 整備手法は、保育所の建て替えをスムーズ進めるため、市が既存の建物の無償譲渡、土地は当面10カ年を無償貸与する。公募は原則一般公募し、プロポ-ザル方式で選定する。事業者は施設整備と事業概要の説明や、保護者・市との三者協議会の設置などを義務づける。

 市は、志引保育所の老朽化対策も早期に進める方針で、基幹施設の機能を果たせるよう早期整備の必要性を上げた。

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