現地改築で29度設計 更生保護施設 概算工事費4億円(宮城東華会)
[2016/11/1 宮城版]
宮城東華会(仙台市太白区)は、更生保護施設3棟の現地改築を計画している。新施設はRC造3階建て延べ約1500平方mの1棟で、概算工事費は約4億円を見込む。財源は国の補助金のほか県や仙台市に財政支援を要望し、29年度に設計、30年度に工事の発注・着工を進め、31年3月末の完成を予定する。
更生保護施設は、刑務所などから出所した人や保護観察中で居場所の無い人を宿泊保護し、社会復帰を支援する施設。県内では宮城東華会の1カ所。場所は太白区越路15─16。愛宕大橋東側で、容積率は約200%。建築物は、敷地内にRC造2階建て3棟が並ぶ。
同法人は、全面改築に向け、基本計画の作成を進めている。新築棟は駐車場と保護施設1棟を取り壊して建設し、地域交流や災害時の避難場所としての機能を備える。エレベーターも設置する計画で、29年3月末までに作成する見通し。
施工計画では、新築棟完成後に既設棟2棟を解体する。このほか、敷地内道路が幅員約4mで、大型車両の進入が禁止されているため、建設機材の搬入出が出来るよう電柱移設、道路規制の緩和手続きに加え、拡幅工事も検討している。
既存棟の施設概要は、保護施設が昭和45年築の延べ約295平方mと、保護施設と職員宿舎棟が昭和59年築の延べ約566平方m、増築棟が3年築の延べ約242平方m。定員は30人で居室は14室。食堂・厨房、教養訓練室、集会所などを配置している。
施設担当者は「財源確保が課題の1つ。可能な限り建設コストを抑えた計画で進めたい。設計事業者は見積もりのほか、提案型での委託も検討したい」と話した。