築堤2件を年内公告 石巻の大沢川で最終工 復旧工期が約28カ月(県)
[2016/10/26 宮城版]
県は石巻市北上町十三浜~女川地区で、大沢川の復旧工事を進めており、年内にその3工事と、その4工事の一般競争入札を公告する意向だ。ともに築堤護岸工や築堤盛土工を進める工事で、工期に約28カ月、概算工事規模に5億~24億7000万円を試算している。同川単独の復旧工事としてはこれが最後の発注となる見込み。
その3工事は、施工延長が2700mで、延長2150mの築堤護岸工、2万立方mの築堤盛土工、2万5800平方mの護岸工、2基の樋門工、5375枚の鋼矢板工などを施工する。
その4工事は、施工延長が900mで、同延長の築堤護岸工、1万5000立方mの築堤盛土工、1万0800平方mの護岸工、3基の樋門工、2250枚の鋼矢板工などを行う。
北上川の支流である大沢川は、震災津波で既存の護岸が地盤沈下したため、基本的に原形復旧する。復旧区間は北上川との合流地点から上流側で、左岸が延長4300m、右岸が同1800m。右岸は中抜け区間があるため、左岸より延長が短い。
護岸は、表・裏とも2割勾配の土堤を設け、コンクリートで被覆する。高さは海抜2.8~5.1m。天端幅は基本的に3mを確保する。設計は復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)が最初にまとめた。
復旧工事はこれまでに、鴻池組(東北支店・仙台市青葉区)・橋本店(仙台市青葉区)・浅野工務店(登米市)JVと、センショウ・テック.(東松島市)に発注した。6日には大沢川河川災害復旧工事その2の一般競争入札を開札し、武山興業(石巻市)・佐田建設(東北営業所・仙台市青葉区)復旧・復興JVが9億8200万円で落札した。これから仮契約を結び、議会承認を得て本契約となる。
同川に架かる石巻市道総合公園線の丸山橋は、護岸と同じく沈下し、河川の流れに影響を及ぼしていることから、市が架け替える。市は架け替えの設計をCPC(東北支店・仙台市)に委託した。既存橋は橋長20mの単純プレテンション床版橋。新橋は全幅11mを確保する。