建設技術研で基礎調査 基本計画前にデータ収集 1万6000平方m庁舎想定(登米市)

[2016/10/14 宮城版]
 登米市は13日、市役所本庁舎の建設に関する基礎調査業務について、指名競争入札を開札。建設技術研究所(東北支社、仙台市青葉区)が720万円で落札した。市は迫町佐沼地区に延べ1万6000平方m規模の新庁舎を建設する方針で、同社には候補地の比較検討や庁舎の規模、機能、概算事業費の算定などを委託する。市は基礎調査で得た資料をもとに、29年度に基本計画を策定する意向だ。

 市が開札したのは「新庁舎建設基本計画策定基礎調査業務」の指名競争入札。基本計画策定の前段として、新庁舎の建設位置や規模、機能、構造、配置に関する検討や概算事業費、事業スケジュールなどをまとめてもらう。履行期間は29年3月27日まで。

 17年に9町が合併して以降、同市では旧町ごとに行政機関が分散している。市民サービスの向上と庁舎の防災機能強化を勘案し、市は現庁舎のある迫町佐沼地区に新庁舎を建設する考えを示している。

 しかし、新庁舎建設には市民から慎重な意見が出ている。市は市民、市議会の同意を得る上で、利便性や機能、経費などを専門的知見から示す方針。基礎調査で得られたデータをもとに資料を作成し、市民説明会などを開く考え。市民の意見を取り入れ、29年度に改めて基本計画を策定する。

 市が27年度に策定した新庁舎建設基本構想によると、床面積は1万6000平方m規模を想定。事業費は62億円を試算している。当初の計画では本年度中に基本計画を策定し、基本・実施設計に着手する予定だった。

 現時点で建設候補地は▽現庁舎の隣接地▽みやぎ県北高速幹線道路・佐沼インターチェンジ付近──の2カ所に絞り込んでいる。市は合併特例債を活用する意向で、33年度中の事業完了を目指している。

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