工事5件を26日公告 向洋地区に615m防潮堤 業種は土木一式S(県出納局)
[2016/9/22 宮城版]
県出納局は21日、向洋地区防潮堤工事など工事5件の入札概要を事前公表した。5件とも26日に条件付き一般競争入札(総合評価方式)を公告する。向洋地区防潮堤工事では仙台湾に面する向洋海浜公園(仙台市宮城野区中野字高松)の東側に、延長615mの防潮堤を新設する。土木一式工事S等級の登録企業を対象に、入札参加を受け付ける。
県出納局が入札概要を公表した工事はこのほか▽西水路南地区防潮堤(その4)工事[石巻市西浜町]▽大曲防潮堤災害復旧(その3)ほか工事[東松島市大曲]▽大浜防潮堤ほか災害復旧(その2)工事[石巻市雄勝町大浜ほか]▽大浜防潮堤陸閘・水門ほか災害復旧工事[石巻市雄勝町大浜ほか]──の4件。
発注業種・等級は、大浜防潮堤陸閘・水門ほか災害復旧工事が「鋼構造物工事S等級」。それ以外は「土木一式工事S等級」となっている。
26日に条件付き一般競争入札を公告し、同業種・同等級の登録企業を対象に入札参加を受け付ける。開札は10月13日で、標準型(施工計画型)の総合評価方式を適用する。
向洋地区の海岸線は遠浅で、震災前はサーファーが多く集まる場所だった。向洋海浜公園の東側は砂浜に向かって傾斜し、がけ地が防潮堤の役割を果たしていた。震災後は斜面の一部が崩れ、地盤沈下の影響で波が以前より斜面に到達するようになった。
県は海抜7.2mの防潮堤を615mにわたって建設し、南端を七北田川の堤防にすり付ける。防潮堤の形式は区間によって異なる。1工区の407.9mは半傾斜堤とし、のり面5545平方mをブロック張りする。2工区の207.3mは、重力式と逆T式を組み合わせる。のり面のブロック張りは1232平方m。2工区には液状化層があるため、2782平方mを地盤改良する。測量設計業務は中央コンサルタンツ(仙台支店、仙台市青葉区)が担当した。
県が公表している発注予定によると、工期は約8カ月、概算工事規模は5億~24億7000万円を試算している。