渡波稲井線 鋼製箱桁の3橋架設 函渠設計を28日入札(石巻市)
[2016/9/21 宮城版]
石巻市は、渡波地区と稲井地区を結ぶ都市計画道路渡波稲井線の街路事業で、鋼非合成箱桁の3橋を架設する。うちJR石巻線をまたぐ橋は、JR東日本に架設工事を委託する予定。同線の整備延長は3500mで、昨年度末に起点から590m区間の道路工事を発注。残る区間には3橋やトンネルなどが含まれ、第16回目の復興交付金申請で工事費が認められ次第、年度内に一部の工事を発注する考え。28日には同線の道路詳細設計その2業務を指名競争入札で委託し、箱型函渠の設計などをまとめてもらう。
今後に街路事業で工事発注する同線の残り区間は、渡波西地区の土地区画整理事業地との境界から、真野字七の坪の終点(国道398号北部バイパスとの交差点)まで。この区間は延長120mの道路を整備し、その先に橋やトンネルを設ける。
橋は起点側から順に、橋長68mの単純鋼非合成箱桁橋を沢部、同40mの単純鋼非合成箱桁橋をJR上部、同240mの4径間連続鋼非合成箱桁橋を大和田川に架ける。トンネルは延長が700mで、最初の橋と二つ目の橋の間にナトム工法で整備する。
同線の街路事業は、総事業費に約72億円を試算しており、32年度までの完成を見込む。財源に復興交付金を活用し、渡波~稲井間を南北に結ぶ避難路して整備する。代表幅員は15mを確保する。
起点は渡波字浜曽根の壱の国道398号で、そこから区画整理事業地までに至る区間の道路工事を堀内建設(石巻市)に発注した。道路の詳細設計業務は大日本コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。
詳細設計その2では、延長約10mの箱型函渠と、平面交差点2カ所の設計や、軟弱地盤の技術解析をまとめる。履行期限は29年3月31日。
28年度予算では、同線の整備事業に28~30年度で57億7800万円の継続費を組んでいる。16回目の復興交付金申請は、10月13日が締め切りとなっている。