五洋建設で今月着工 事務所棟など上物6棟 気仙沼に造船工場(みらい造船)

[2016/9/3 宮城版]
 みらい造船(気仙沼市、木戸浦健歓社長)は、1日にみらい造船建設工事の制限付き一般競争入札を開札し、五洋建設(東北支店・仙台市青葉区)が落札したことを明らかにした。工事では、朝日町の津波復興拠点用地に、事務所棟や修繕工場など6棟の建物と、漁船上架施設のシップリフトを設ける。来週には同社と工事請負契約を結び、月末に海上工事に着手する予定。30年12月の完工を目指す。

 造船工場は、事務所棟、コントロール棟、修繕工場、塗装資材の保管庫、トイレ2棟で構成。シップリフトは、199tのサンマ漁船クラスが10隻同時に上架できる造りとする。

 造船工場の整備事業費は105億5000万円で、国の補助金を活用する。建設地は気仙沼市から借り受ける。みらい造船は、吉田造船鉄工所、木戸浦造船、小鯖造船鉄工所、澤田造船所、ケーヤード、石川電装、小野寺鐵工所が出資して27年5月1日に設立した。

 市は、朝日町津波復興拠点の用地造成工事を五洋建設に発注した。契約額は税込24億5160万円。同社は1期目の工事として、1万5200立方mの掘削、4万1000立方mの砕石盛土工、9万4900立方mの盛土撤去、延長718mの擁壁工、延長430mの雨水排水工などを進める。

 2期以降の工事では、市が設ける燃油施設の用地造成として、900立方mの掘削、1200立方mの砕石盛土工、7000立方mの土砂運搬などを行う。2期工事は施工実績などを踏まえ、五洋建設と随意契約する可能性がある。1期を含む全体工期は8月~30年12月。

 市は造船施設の整備に伴い、船舶用の燃油施設として鋼製地上屋外タンクを設ける。重油の貯蔵量は7000kl。コンクリートの円柱で囲み、津波で流失しないようにする。

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