新庁舎建設の調査費計上 佐沼地区に延べ1万6000平方m規模(登米市9月補正予算案)
[2016/9/1 宮城版]
登米市は8月31日、市議会9月定期議会に提出する補正予算案の内容を公表した。一般会計を2億8869万円増額し、総額を495億7485万円とする方針。新庁舎の建設を目指す市は、基本計画策定の前段となる基礎調査業務を委託する意向で、982万円の委託料を盛り込んだ。旧米山高校の跡地利用に関し、新設道路の整備費や宅地の造成設計費など計7330万円も計上する。
市が編成した9月補正予算案によると、普通建設事業費は1億2546万円を追加。災害復旧事業費は3387万円を追加する。
17年に9町が合併して誕生した同市では現在、行政機関が旧町単位に分散している。行政サービスの向上と庁舎の防災機能強化の観点から、市は中心街である迫町佐沼地区に新庁舎を建設する方針。昨年度、基本構想を策定して市議会に示したが、建設には慎重な意見が出ている。
市は29年度に新庁舎建設基本計画を策定する予定。そのための基礎的データを調査検討する上で、基礎調査業務を委託する考え。委託者には新庁舎の建設位置や規模、機能、構造、配置に関する検討や、概算事業費の試算などを依頼する。予算案が可決されれば10月にも業務を委託し、本年度末までにまとめてもらう。
これまでの検討の結果、建設候補地は▽現庁舎の隣接地▽みやぎ県北高速幹線道路・佐沼インターチェンジ付近──の2カ所に絞り込んでいる。概算事業費は62億円を想定。延べ1万6000平方m程度の建物を、33年度までに建設する意向だ。
県から取得する旧米山高校の跡地利用では、跡地内に新設する筒場埣2号線の整備事業費を計上する。計346mの整備に向け、路線測量設計および用地測量費に800万円、現道および新設部分の改良舗装工事に3100万円、用地取得に98万円を計上する。
また、同校跡地北側に宅地を造成することとし、用地測量と実施設計の委託料3332万円も計上する。
市議会9月定期議会は1日に開会する。