仙台農産が立地第1号 設計施工を佐藤建設 西原産業地に本社・倉庫 岩沼市と協定

[2016/8/11 宮城版]

協定を交わす千葉社長(左)と菊地市長

協定を交わす千葉社長(左)と菊地市長

 農業用資材の卸売やパイプハウスの施工などを手掛ける仙台農産(仙台市若林区・千葉久義代表取締役社長)は10日、岩沼市と立地協定を締結した。防災集団移転促進事業の移転元地活用対策として整備した西原臨空産業用地の第1号進出企業となった。本社社屋と物流倉庫を佐藤建設(岩沼市)の設計・施工で移転新築する。投資額は約2億5000円で、29年4月の操業を目指す。

 市は防集事業の移転元地である西原地区の利活用対策として約5.6haで土地区画整理を実施。このうち約2.5haを産業用地に整備した。分譲用地は4区画(図参照)で仙台農産は西側約4000平方mのB区画に立地する。

 新施設は物流機能強化や沿岸農業地域の復興・振興を目標に、本社社屋がS造平屋約300平方m、流通倉庫が同1091平方mの規模で新設する。用地の引き渡しは、10月ごろを見込んでおり同月内の着工、29年3月の完成を目指す。新たに5人程度を地元から採用する予定だ。

 同市役所で開かれた立地協定式には、同社の千葉社長と菊地啓夫市長が出席。互いに書面を交わしながら協定書にサインした。

 菊地市長は「第1号として立地を決めていただきありがたい。震災復興の目標のひとつとして掲げる産業と生業(なりわい)の再生に向けて、大きな弾みになる」と喜びを語った。

 千葉社長は「西原産業用地は、わが社の理念である農業振興と地域貢献に非常に則しており、立地を決めた。物流機能強化や地域農業の拠点づくりを推進する。岩沼にしっかりと根をおろしてやっていく」と力を込めた。本社を移転し、沿岸被災地域の農業復興・振興に尽力する考えだ。

 残る臨空西原産業用地の区画は、南側C区画と東側D区画に流通系企業からそれぞれ応募があり、準備が整い次第、協定を交わす見通し。A区画は今後も事業者の募集を継続する。
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