プロポで一括発注 2施設の事業費35億円 柴田・白石斎苑の建て替え(仙南広域事務組合)

[2016/7/27 宮城版]
 仙南地域広域行政事務組合(管理者・風間康静白石市長)は、柴田斎苑と白石斎苑の建て替えについて、両施設の整備を一括発注する方針を固めた。事業は設計・施工・管理運営までを包括するDBO方式とし、受託業者は公募型プロポーザルで選定する。募集要項は12月ごろに公表する予定だ。第1号補正予算に整備運営事業として期間を28~45年度とする限度額約35億円の債務負担を追加した。

 老朽化に伴う両施設の建替えにあたり、柴田斎苑をDB方式、白石斎苑をDBO方式でそれぞれ整備・運営する計画としていた。検討委員会などで検討を重ねた結果、2施設の建設・設計・管理運営を1事業者が一括する方式がより事業費削減が期待でき、方針を改めた。

 DBO方式を採用するにあたってSPC(特定目的会社)は非設立とする。事業者の構成については、現在検討中で設計・施工・管理運営を各企業が分担するJVやグループ形式となりそうだ。

 26日開会の組合議会7月定例会で可決された第1号補正予算では、当初予算で組んだ柴田斎苑の整備事業費13億9376万円の債務負担を廃止。改めて2斎苑の建替整備運営事業に限度額34億9061万4000円の債務負担を追加した。内訳は白石斎苑が17億1265万1000円、柴田斎苑が17億7805万3000円。

 現段階のスケジュールは、今後プロポの募集要項を固めて12月ごろ公表する。提案書は29年1月から受け付ける。審査を経て同5月ごろ優先交渉権者を特定する予定。同6月の理事会で仮契約、同7月定例会で本契約の締結を目指す。その後、設計の作成に入り工事に着手する。柴田斎苑が31年4月、白石斎苑が同10月の供用開始を目指す。

 新しい柴田斎苑は、現駐車場と取得した隣接地の敷地計約4400平方mに建て替える。建物はS造2階建て延べ1800平方m程度を想定。火葬炉は4基とし、待合室4室や収骨室など備える計画。新施設完成後、現施設を解体して跡地を普通車4台、バス4台分の駐車スペースを確保する。

 新白石斎苑も現駐車場と新たに取得する隣接地に建設する。炉数は3基で待合室などを備える。利用者数などを勘案し施設規模や構造を設計に反映する見通し。

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