登録基幹技能者の適正評価を 東北整備局に要望 建専連が意見交換
[2016/7/26 宮城版]
意見交換では、建専連側が[1]専門工事業の評価[2]建設産業の担い手確保・育成[3]諸官庁と地方自治体の社会保険未加入問題──の取り組みについて要望し、整備局から回答を受けた。
専門工事業を評価する取り組みでは、登録基幹技能者の配置義務化と、賃金などによる評価を要望。登録基幹技能者は、国交相の登録機関が実施する講習の修了者が認定され、経審でも評価対象となっている。有資格者は3月末で33職種42団体の5万1660人。
東北地方整備局では、工事の総合評価で、登録基幹技能者の配置に1点を加点して評価している。ただ建専連によると、「これはあくまでも元請評価」だそうで、ゼネコンによる職長の囲い込みなどの問題につながるため、専門工事業者をきちんと評価する仕組みが必要としている。
川瀧局長はこの問題に関し、「せっかく東北では多くの方が認定に必要な講習を受けているので、しっかり評価されなければいけない。東北としてどうするか勉強させてほしい」と回答した。
建設産業の担い手確保・育成の取り組みでは、小中学生の現場体験を受け入れる際に、元請や発注者の了解を得なければならないため、発注段階で受け入れを指定するよう求めた。川瀧局長は「専門業者にスポットを当てる見学も面白い。検討したい」と前向きに応えた。社会保険未加入問題では、地方自治体と各省庁に対し、元請会社や1次下請・2次下請の作業員まで加入徹底を働きかけるよう要望。整備局側は「社会保険の加入に関する下請請負ガイドライン」の改訂が予定されており、再下請負の場合でも元請・一次下請と同様、法定福利費を内訳明示した見積書の提出を見積条件に明示することが明確化されることを伝えた。