5カ年で施設更新 みちのく公園 基本設計をプロポ(東北国営公園)

[2016/7/20 宮城版]
 国土交通省東北国営公園事務所は、28~32年度の5カ年をかけて、みちのく杜の湖畔公園(柴田郡川崎町)の既存施設を更新する。19日には更新計画検討業務の簡易公募型プロポーザルを公告した。同業務では必要箇所の再整備に向けた基本設計などをまとめる。履行期限は29年3月24日。

 同公園は、開園から25年が経過し、休憩所や遊具などの施設が傷んでいるため、公園運営や社会状況の変化を踏まえながら、公園利用者の満足度を向上させるため、施設更新を進める。施設によっては古すぎて交換する部品もないため、新たなものに取り替えてリニューアルする考え。

 同事務所は昨年度、南地区の施設更新計画検討業務を緑の風景計画(東北事務所・柴田郡川崎町)に委託した。本年度は、優先順位を設けた上で工事に着手できるよう実施設計をとりまとめる。

 19日に公告した「みちのく公園施設更新計画検討業務」では、現地踏査、園路計画、植栽管理計画、情報提供計画、主要区域の実施設計などをまとめる。履行期限は29年3月24日。

 プロポの参加資格は、土木関係建設コンサルタント業務の資格認定を受けている者で、18年度以降に都市公園の基本設計か実施設計、基本構想か基本計画に関する業務を元請けでまとめた実績があることなど。

 プロポは28日まで参加表明書、8月25日まで技術提案書を受け付ける。技術提案を求める評価テーマは、同公園の▽南地区の園路施設計画を検討する上での留意事項▽植栽管理計画を検討する上での留意事項──。

 同公園の概要を見ると、敷地面積が647.4haで、うち355.1haが湖面などの水面積。ゾーニングは、南地区の文化と水のゾーンが89.2ha、北地区の健康と緑のゾーンが71.8ha、里山地区の森と環境のゾーンが131.3haとなっている。

 南地区には、レストハウス売店、駐車場、大花壇、噴水、池、ローラースライダー、芝生広場、貸しボート乗り場、古民家、前川展望台、休憩所、公園管理事務所、トイレなどが設けられている。

 北地区は、駐車場、多目的コート、ドッグラン、リサイクルセンター、自然共生情報館、家畜舎、放牧地、展望野草園、管理センター、温泉棟、オートキャンプサイト、トイレなどで構成している。

 里山地区は、26年度にオープンした新しいエリアで、地域交流館「小野分校」、広場、森の楽校、雑木林、散策路、トイレ、駐車場などから成っている。

 公園の運営維持管理業務は、みちのく公園管理センターが28~31年度まで担う。今後の新たな取り組みとしては、園内をバスで巡るパークトレインを試験的に導入する予定だ。これに伴い、必要に応じて園路の拡幅や障害物の撤去などにも取り組む。

 平成元年の開園時から27年4月までの入園者数は、累計約1400万人となっている。

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