交流センター2カ所が着工 文化・防災 まちとともに成長 山元町で安全祈願祭
[2016/7/12 宮城版]
山下地区を仙建工業
山下地区の地域交流センターは、JR新山下駅東側の5561平方mの敷地に、RC造3階建て延べ3857平方mの規模で建てる。最大約400人を収容できる文化研修ホールなどを備える。稼働率を念頭に、広さやしつらえの違う部屋を設け利用者の選択肢を増やす。
新築施工一式を仙建工業(仙台市青葉区)が請け負う。設計は山下設計(東北支店・仙台市青葉区)。29年7月末までの完成を目指す。事業費は18億5000億円。山下設計常務執行役員の秋葉公太東北支店長は「コンセプトは新しいまちと共に成長する施設。町民のニーズに柔軟に対応できるよう設計した」とポイントを解説。施工監理にあたっても協力を誓った。
続いて、仙建工業の内田浩二代表取締役社長は「弊社は鉄道の復旧にも携わっているが、この地域交流センターの施工でまちづくりにも関われ、復興に貢献でき幸せだ。安全第一に皆さんに喜んでもらえる品質の良い建物を提供する」と力を込めた。■現場代理人を務める仙建工業・香月健一山下建築作業所長の話
「駅に接近しているため、(12月の開通を予定する)JRの妨げにならないよう施工する。今夏には小学校も開校するので安全第一で進める」坂元地区は大豊建設
坂元地区の地域交流センターは、新坂元駅周辺新市街地の南西側に建設する。敷地面積は5644平方m。建物は、RC造2階建て延べ2251平方m。集会所・防災拠点機能のほかに、坂元公民館・坂元支所を移転させる。建物はL字に近い形で、外観は突き出すようにボリュームのある防災研修室が特徴だ。
施工は大豊建設(東北支店・仙台市青葉区)が担う。設計は日立建設設計(同)が担当した。29年4月末までの完成を目指す。事業費は9億8500万円。
安全祈願祭後には、齋藤町長、設計者、施工者らがあいさつに立ち、施設への期待や施工への意気込みを語った。
日立建設設計の中丸泰生常務取締役は「復興に関わることができ大変名誉だ。設計にあたりワークショップを重ね住民の意見を積極的に取り入れた。坂元駅にも近く、皆さんに活用してほしい」と話した。
大豊建設の大隅健一取締執行役員副社長は「町の復興は仕上げの時期に来ている。安心で楽しく暮らせるまちづくりに携わるのが建設業の役目。一日も早く立派な建物を納めるため、一丸となって進める」と力を込めた。
■大豊建設東北支店・小沼進一郎坂元交流センター作業所長の話
「形状が複雑で工期も厳しいが、手戻りのないようしっかりと施工する。住民の安全も確保しながら無事故・無災害で完工する」