三菱地所・楠山JVを特定 機能・効率性 高く評価 庁舎と福祉センター基本設計 実施設計は年内随契(亘理町)
[2016/7/9 宮城版]
亘理郡亘理町は8日、「新庁舎・保健福祉センター建設基本設計業務」の公募型プロポーザルで、最優秀者に三菱地所設計(東北支店・仙台市青葉区)・楠山設計(仙台市青葉区)JVを特定したことを公表した。技術提案では、2施設の特徴をつかんだ機能的・効率的な計画が高く評価された。今後、見積もり合わせを行い7月下旬~8月上旬の本契約を目指す。基本設計を11月末までにまとめ、実施設計を12月にも同JVと随意契約で委託ことになりそうだ。
公募型プロポは、6月3日の締め切りまでに8者が参加表明。一次審査で5者に絞り、5日の二次審査で技術提案書やプレゼンテーションなどを踏まえ、同JVを選定した。
審査は、東北学院大学工学部の櫻井一弥教授を委員長とする審査委員会で行われた。その結果、評価点は200点満点中、同JVが165.3点を獲得。次点交渉権者は158.5点の佐藤総合計画東北事務所となった。
講評を見ると、同JVの提案は、他者に比べ施設の機能性に最も配慮しており、さらに無駄がなく効率的な点も高評価。デザインや構造、設備などのトータルバランスも良く、部署間の連携も災害時も踏まえるなど考慮されている。建設地に将来整備する他施設との接続や敷地外からのアクセスも合理的だった。
基本設計業務の履行期間は11月30日まで。基本構想・基本計画に基づき、配置計画や機能・性能、概算工事費などをまとめる。町民ワークショップを開催し、その意見も踏まえる。
実施設計業務は、基本設計の履行後12月にも着手し、約11カ月をかける。施設は、30年度の着工、31年度の竣工を目指す。
庁舎と同センターは、悠里地区の公共ゾーンに新築する。2施設は、1階部分で連結するなど一体的に整備していく。予定建設費は両施設で計35億2000万円を見込む。
新築の基本構想・基本計画策定業務は、国際航業(仙台支店・仙台市若林区)が担当した。