URに工事委託 玉野総合JVで詳細設計 復興祈念公園が事業認可(南三陸町)
[2016/7/8 宮城版]
本吉郡南三陸町は、震災復興祈念公園の都市計画事業について、先月28日に県から事業認可を受けたため、用地買収に着手する。公園整備の詳細設計業務は、都市再生機構(UR)を通じて玉野総合コンサルタント(愛知県名古屋市)・プレイスメディア(東京都小平市)に委託しており、来年3月までにまとめる。工事はURに委託して発注してもらう考え。周辺で進む国道の付け替えや河川堤防の整備状況などを踏まえ、可能なら年度内に一部着工し、30年度末の供用開始を目指す。
同公園は、津波被害を受けた志津川地区の八幡川右岸沿いに整備する。対象面積は6ha。同JVがまとめた基本構想・基本計画では、高さ20mの祈りの丘(築山)、語り継ぎの広場、みらいの森などを配置する。これらはいずれも園路で円形に囲みながら、各施設を結び付けるイメージになっている。
祈りの丘は、防集事業で発生した土を運んで築く。頂上にモニュメントを置き、志津川地区の街並みや海が一望できるようにする。移動手段としてスロープや階段なども取り付ける。北側のふもとには2カ所に駐車場を整備する。
語り継ぎの広場は、震災遺構となっている防災対策庁舎の前面に芝生を敷いて確保し、慰霊碑や追悼のテラスなどを配置する。防災対策庁舎の背後には、八幡川の堤防に連なる形で高さ1~3mの擁壁を設置する。
公園の整備予定地から八幡川を挟んだ左岸側では、URから「同町震災復興事業の工事施工等に関する一体的業務」を受注した飛島建設(神奈川県川崎市)JVが、区画整理事業で産業用地の造成などを進めている。