米山高跡地を宅地転用 9907平方m造成へ 定住・移住推進(登米市)
[2016/7/1 宮城版]
登米市は定住・移住の振興策として、旧米山高校(登米市米山町中津山字筒場埣)の跡地に宅地を造成する方針だ。県から同高校跡地を取得後、北側の9907平方mを対象に宅地を造成し、20区画程度を分譲する意向。今後、地質調査を実施して土地の状態を調べ、その後、用地測量や造成設計などの業務を委託する。30年度前半の分譲開始を目指す。
登米市は地方創生に関する政策として、人口流失に歯止めをかけ、他地域からの移住を推進している。旧米山高校跡地への宅地造成は、定住・移住を促すハード的政策の第1弾として取り組む。
旧米山高校は27年3月に、統合によって新設された登米総合産業高校(登米市中田町上沼)の開校に伴い閉校した。校舎や校庭などの学校施設は、市が県から2億8890万円で取得することになっている。
敷地4万8117平方mのうち、校舎やグラウンドがある南側の3万8210平方mは、市が三幸学園(本部・東京都文京区)に貸与する。同校は学校施設を活用し、通信制高校の運営や社会人教育事業などを行う。
市が宅地を造成するのは、北側にある敷地9907平方m。現況は旧米山高校の実習棟や農業施設、農場などが残っている。土地を取得する際、県が建物などを解体して更地にすることになっている。
市は土地が宅地として適しているかどうかを見極めるため、このほど地質調査業務をテクノ長谷(仙台市青葉区)に委託した。同社には8月31日までに、ボーリングや貫入試験、土質調査などをまとめてもらう。
地質調査の結果、土地が宅地に適していると確認できれば、市はその後、境界確定に関する用地測量や造成設計など具体的な業務を委託する方針だ。それを経て、29年度中に造成工事を発注する。
土地は国道346号沿いにあり、近隣には食品スーパーやDIY店、コンビニなどがある。定住・移住地としてそん色はない。市は20区画程度を整備し、30年度前半からの分譲を目指す。