[2016/6/29　宮城版]
　石巻市は、津波被害を受けた南浜地区に石巻南浜津波復興祈念公園を整備するため、16.6haの実施設計業務に着手する。同業務は7月13日に見積もりして随意契約で委託する。広場3カ所や駐車場2カ所、緑地、園路などが整備対象となっており、今後に復興交付金を申請して工事費を確保し、年度内の工事発注を目指す。同公園の全体面積は38.8haで、市の担当エリアを除く22.2haは国土交通省東北国営公園事務所や県が整備する。32年度の工事完了を見込む。

　市が整備する広場は、野球やサッカー、ラグビーなどができる造りとする。整備面積は、1カ所が1万9000平方ｍで、残り2カ所が6000平方ｍずつ。駐車場は東西の2カ所に2000平方ｍずつを確保する。このほか、2000平方ｍの市民活動空間(バックヤード)、緑地、園路などを設ける。

　同公園の整備は、北西側の16.6haを市が受け持ち、南東側の約22.2haを東北国営公園事務所と県が担当する。中央にはアーチ型の池を配置する。南東側には海抜10mの避難築山や、国営追悼・祈念施設(仮称)として約2800平方ｍの追悼広場、平屋の中核的施設などを配置する。

　同事務所は、国営追悼・祈念施設の基本・実施設計業務をドーコン(東北支店・仙台市青葉区)・愛植物設計事務所(東京都千代田区)JVに委託した。県も23日に見積もり合わせし、公園の実施設計業務を同JVに委託した。

　市は公園整備に伴い、5月に南浜復興祈念公園線の調査設計業務をいであ(東北支店・仙台市青葉区)に委託している。同線は、公園の東側に設ける外周道路で、整備延長が740m程度。既存の道路を一部活用しながら、2車線と片側歩道で幅員9.5mを確保する。29年度以降に着工する見通し。