特養新築を8月入札 石巻に木造平屋100床 整備費が約10億円(慶和会)
[2016/6/24 宮城版]
社会福祉法人慶和会(東松島市、熱海義信理事長)は、石巻市鹿又字扇平地区に木造平屋で100床の特別養護老人ホーム(特養)を新築する。土地取得の手続きが順調に進めば、8月にも入札して施工業者を決定し、9月ごろに着工、来年4月の開所を目指す。8日には県が慶和会への補助金交付を決定した。県によると施設整備費は約10億円を見込む。
建設予定地は田んぼで、敷地面積が9637平方m。当初は5~6月ごろの工事発注を予定していたが、農地転用など土地取得の手続きに時間を要しているため、スケジュールが少し遅れた。敷地の造成工事については、新築工事と分ける可能性もある。来年4月の開所に間に合わせるため、9月には着工したい意向だ。
特養の建物は延べ床面積が4500平方m程度。ユニット型の特養で、個室を100部屋設ける。1ユニット10人で、食堂や台所、風呂などはそれぞれ10ユニット分を確保する。敷地内には駐車場も整備する。設計は仙台市内の事業者がまとめている。
県は8日に「社会福祉法人の設立および社会福祉施設等の整備に関する審査会」を開き、同法人の施設整備計画を採択、補助交付を決めた。補助額は、施設整備のハード分が1床当たり350万円、開設準備金のソフト分が1床当たり62万1000円。開設準備は備品の購入などで、慶和会の負担分を含めると総額が1億円程度になる見込み。
慶和会は、12年8月に法人を設立。13年8月に東松島市赤井地区に老人福祉施設の「花いちもんめ」、22年3月に同市大曲地区にデイサービスセンターの「大曲花いちもんめ」を開設。その後、大曲花いちもんめに有料老人ホームを備えるとともに、ショートステイを併設している。
慶和会が特養を整備するのは今回が初めて。昨年度に石巻市が特養の整備・運営事業者を募集した際に応募した。同市は29年度整備分の特養100床について、今月にも整備・運営事業者の募集を開始する考えだ。