仙台港にS造6階ホテル サット工法で橋本店 工期は8カ月 共立メンテ「ドーミーイン」
[2016/6/21 宮城版]
共立メンテナンス(東京都千代田区、石塚晴久代表取締役会長)は商業施設の進出が相次ぐ仙台港周辺地区に温泉施設を併設する「仮称・ドーミーインEXPRESS仙台シーサイド」を建設することとし、20日に現地で起工式を執り行った。設計・施工は橋本店(仙台市青葉区、佐々木宏明代表取締役社長)が担当。同社は県内2例目となるSSUT(サット)工法で、S造6階建てのホテルを工期8カ月で完成させる。
起工式には石塚会長はじめ共立メンテナンスの関係者や秋葉賢也衆議院議員、行政や財界関係者ら約40人が出席。祝詞奏上や玉ぐし奉てんなどの神事を行った後、代表者が一斉に鍬入れして起工を祝した。
共立メンテナンスは橋本店が所有する仙台市宮城野区中野3─4─9の土地1万0577.9平方mを30年間借り受け、S造6階建てのホテル棟と同2階建ての温泉棟延べ6687平方mを建設する。客室数は193室で、29年5月中の完成・オープンを目指す。近隣には夢メッセみやぎや三井アウトレットパーク仙台港、仙台うみの杜水族館があり、集客効果が高まっているエリアとして注目されている。
石塚会長はあいさつで「佐々木社長に勧められた一等地に、当社としても新たなチャレンジとして温泉併設型のホテルを建てる。観光利用の集客を見込む」とビジネスチャンスを展望した。
橋本店は同工事を約24億円で受注。同社2例目のSSUT工法を採用して建設する。同工法は工場製作したS造のユニット構造体を現地に運び、それを組み上げて建設する工法。建造物の85%を工場で製作するため、天候に左右されない工期設定や建設費、人件費の縮減、耐震・耐火性の面で大きなメリットが期待される。ユニット構造体は幅3m×奥行10m×高さ3mの規格で、今工事では158個を組み上げる。
同社は昨年、登米市内で同工法による2階建てのサービス付き高齢者向け住宅を建設した実績がある。今回は同工法で提携するサトコウ(新潟県)と協力し、初めて6階建ての建設に挑む。RC造の建物なら14カ月程度かかるところを、同社は9月に本格着工し、29年5月15日まで8カ月での完成を目指す。