41.6億円を追加補正 防災庁舎保存に工事費 398号も2地区整備(県)

[2016/6/9 宮城版]
 県は8日、県議会6月定例会に提出する補正予算案(第1号)の内容を公表した。南三陸町旧防災対策庁舎の一時保存や国道398号の整備に向け、一般会計に4億6479万円を追加。当初からの累計を1兆3785億2544万円とする。特別会計、公営企業会計などを合わせた予算総額は1兆7032億3119万円。

 6月補正予算案は、大塚大輔総務部長が記者会見して公表した。復興交付金12億5131万円を積み立てるほか、復興道路の整備や津波被害を受けたほ場の復旧などを進める。追加する予算案のうち、震災対応分は32億5227万円。普通建設事業費は19億5920万円を増額する。

 旧防災対策庁舎の予算は、一時保存のための工事費として8206万円を計上する。防災対策庁舎は県が43年まで県有化することになっている。同庁舎は震災以後、劣化が進んでいるため、鉄骨のさび止め塗装や雨樋の設置、土台のひび割れ補修、ポンプ設備の設置などを実施する。

 国道398号の整備費は、12億2620万円を計上する。復興道路の整備費として、石巻市の相川地区と、女川町の御前浜地区分を計上する。

 津波被害を受けたほ場の復旧費には、5億1500万円を計上する。県は石巻市の大川地区で、被災したほ場67haを復旧する方針。このうち、今回は27haを盤上げする。

 山形県に通じる林道二口線の整備費には、2億1800万円を充てる。観光名所の立石寺(山寺)に通じる同線は、山形県側の約9kmは全線舗装されているものの、本県側の約10haは5ha程度しか舗装されていない。地域間交流や観光集客のために、残り5haをアスファルト舗装する。

 このほか、土地取得特別会計に96億5300万円を追加し、JR貨物が所有する仙台貨物ターミナル(仙台市宮城野区宮城野)の敷地17.9haを、広域防災拠点の整備地として取得する方針。県は用地取得に向け、41億3700万円の債務負担も設定する。

 県は15日に開会する県議会6月定例会に、補正予算案、工事請負契約議案など39議案を提出する。

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