仙台卸町に大型店舗 床面積3万平方m超え見込む(イオンリテール)
[2016/5/13 宮城版]
イオンリテール(千葉市)は、仙台市の地下鉄東西線「卸町駅」北側に大型店舗を建設するため、床面積1万平方m未満の都市計画(地区計画)の規制を3万平方m以上に緩和するよう仙台市に提案した。市は提案を了承し、同社計画が固まり次第、卸町地区計画を変更する。
計画地は、若林区卸町1丁目ほかの敷地約1.9ha。地下鉄東西線「卸町駅」北側に位置し、キリンパークプラザ跡地と移転したカネサ藤原屋の旧店舗がある。現行の卸町地区計画では、店舗の床面積が1万平方m未満に規制されている。
このため「仙台市東西線沿線都市計画提案制度」を活用し、床面積を3万平方m以上に緩和するよう提案。市は沿線まちづくり方針に沿った内容のため提案を了承し、2月19日付けで同社に通知した。同制度による提案は、ヨドバシカメラ、フジタ東北支店に続く3例目。
同地区は、卸業に特化した地域として開発されたが、26年6月までに地区計画を順次設定し、地下鉄東西線の開業に合わせた商業、文化、居住のまちづくりを進めている。東西線開業後は公営住宅100戸が入る複合施設が整備され、今後居住者は増加する見通し。
大型店舗の計画は地区内初で、実現すれば沿線まちづくりの加速や商業施設の立地誘導が期待される。現行の用途地域は、商業地域(容積率400%、建ぺい率80%)のため、提案による計画変更は、床面積の緩和だけの見込み。
今後は、同社が詳細計画を作成し、概ね2年以内に市に提出する。市は計画を踏まえた地区計画の変更案を縦覧し、規制緩和の手続きを進める。東西線沿線の提案制度は26年8月に創設された。